大好評となっている「ネコ専用こたつ付きみかん」について、中田鶏肉店に取材した。

ネコ専用こたつが付いてくるみかん

和歌山県御坊市にある創業50年を超える老舗食肉加工会社・中田鶏肉店のネットショップ・チキンナカタが販売する、ネコ専用こたつ付きみかん「猫と、こたつと、思い出みかん」に注目が集まっている。

ネコ好きの店主がネコ好きのためのみかんとして企画したオリジナル商品。みかん5キロと、ネコ用組立コタツキットをライトノベル風パッケージの段ボールで届ける。

2018年に発売した際に大反響を得て、今年から正式に発売することにした。2019年販売分は現在(12月13日時点)1950セットが売れており、完売間近だという。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

地元のみかん農家から相談を受け企画

老舗食肉加工会社である同社が、なぜネコ専用こたつ付きみかんを販売するようになったのか?

チキンナカタの店長を務める中田直希取締役専務に話を聞いた。

--経緯を教えてください。

地元のみかん農家から、「中田さんがインターネットで売っているらしいと聞きました。うちのみかんも売ってくれんかねぇ?」と突然相談されました。

「いやいや、うちの会社は鶏肉のお店ですよ(;’∀’)」と一旦は断ろうと思ったのですが、聞けば…売り先がなくて困っていたよう模様。

そこで「売れないかもしれないですが、やってみましょう」と承諾しました。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

同社がある和歌山県御坊市は有田みかんで有名な区域の隣町。

土生(はぶ)みかんや天田みかんといった種類のみかんが栽培されているが、知名度が低いために安値で取引されることも多く、大きな流通に乗りにくいといった課題も抱えているという。

味も品種も、有田みかんと同じレベルなのに、生産された地名が少し違うだけで
価格も安く取引されます。

この知名度の低いみかんを、どのようにして知ってもらおうか?
というのがキッカケです。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

みかん→こたつ→猫とアイデア

もともとクリエイターをしていたという中田さん。2004年に家業に加わった。

--みかんに「ネコ用こたつ」を付けるというアイデアは、どのように発案?

鶏肉屋で、知名度の低いみかんを売る。これは非常にハードルが高いミッションでした。

クリエイター仲間である友人に相談したら、「大阪に面白いダンボールを作っている会社があるので今度一緒にいかない?」と誘われ、段ボールメーカーの社長さんの所に伺って、3人で集まって色々とアイデアを出し合いました。

その時に、ボクがぼそっと…「“みかん”と言えば…“こたつ”、“こたつ”と言えば…“猫”」と言ったところ、段ボールメーカーの社長さんが「中田はん!それやー!!」「それ!おもろいでー!!」と絶賛。

ちょうど私の友人が保護猫の支援団体を運営していたこともあり、どうせなら、売った分の何%かを保護猫の活動に支援しようということになり、とんとん拍子で、企画が進み始めました。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

2018年モデルから脚部を改良

--発案から開発までの道のりは?

さっきの会議が2018年11月下旬の話です。で…発売が12月14日。たった、20日弱の期間に、企画から製品化までたどり着きました。

開発にあたっては、コタツの脚部が長すぎるとコタツに見えないことや、猫は狭いところを好むので、友人の猫たちに協力してもらって高さを調整しました。

コタツの高さが足りない、猫が飛び乗ってすぐに壊れたという声が寄せられたため、2019年モデルは脚部の高さを前年より5センチ長くし、強度も少しアップさせたという。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

SNSで話題になり、一気に完売

--初めての発売の後、どのような反響がありましたか?

発売開始直後の1週間は たった3件しか売れませんでした(笑)

が、SNSから火が付き、新聞・テレビでも取り上げていただき一気に完売。

売り切れ後も、ヤフーニュースにも5回ほど掲載され、「農家に相談されて企画。現在の平賀源内だ!」「このスレは平和に伸びるスレ」といったコメントをいただきました。

災害などの暗いニュースが続く中でほっこりするようなニュースだったようで、とても嬉しかったです。

--購入者からの感想は?

「みかんの味が想像以上に美味しかった!」と言うお声が非常に多かったのが、一番嬉しかったです。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

納得する品質のみかんを厳選して売っていく

同商品は売上の2%が保護猫のために寄付される。

また、猫とみかんとこたつの写真・動画をハッシュタグ「#猫とこたつと思い出みかん」をつけてSNSで投稿すると、1投稿につき2円が保護猫のために寄付される企画も実施中。

この企画は同商品を購入しなくても誰でも参加できるそうだ。

どんどんこの取り組みが広まり、一過性のブームではなく、毎年恒例の儀式のような感じになってくれたら良いなーと思っています。

出典元:中田鶏肉店プレスリリース

--同商品に込める思い・ビジョンを聞かせてください。

正直、まだまだうちにもみかんはたくさんありますし、もっともっと売れると思います。

昨シーズンから予約だけで700件以上の予約注文がありました。1年も待って購入を心待ちにしてくださっているお客さんがいることが本当に嬉しいです。

“猫用こたつ”が 珍しいので、どうしてもフューチャーされちゃってますが、この企画そのものの本質は、「知名度はないけど、こんな美味しいみかんがあるんだよ」ということを知ってもらうこと。

自分たちが納得するクォリティのみかんだけを厳選して売っていきたいと思っています。