今年のKリーグ年間MVPに輝いたキム・ボギョン。多彩な左足のキックには注意が必要だ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 森保一監督率いる日本代表は12月18日に、E-1選手権の最終戦で韓国と戦う。ともに2連勝の勝点6同士で、事実上の決勝戦だ。さらに、幸いにも、得失点差「+6」の日本は、「+3」の韓国よりも有利な立場。引き分けでも優勝できる。

 もっとも、韓国代表は宿敵でもあり、今大会最大のライバルでもある。日本と同様に、ソン・フンミン、ファン・ヒチャン、イ・ガンインといった欧州組はいないものの(E-1選手権はFIFA主催ではないため、クラブに送り出す義務がなく、シーズン中の欧州組はほとんどの場合招集できない)、韓国のKリーグをはじめ、中国のスーパーリーグ、そしてJリーグなどの実力者が集まっていて、決して侮れない相手だ。

 ここでは、森保ジャパンが警戒すべき5選手を紹介していく。

 まずは今年のKリーグ年間MVPに輝いたキム・ボギョンだ。かつてC大阪や大分で活躍し、2010年、14年にはワールドカップにも出場している。昨年まで柏に在籍していたこのテクニシャンは、今年レンタル先の蔚山現代で35試合に出場して13得点・9アシストをマーク。30歳にして“第2の春”を謳歌している。

 キム・ボギョンの最大の武器と言えば、左足から繰り出される多彩なキック。正確無比なパスで攻撃陣を操り、時に強烈なシュートでゴールを強襲する。このレフティがボールを持った時には、素早く寄せて自由を与えてはいけない。
 
 トップ下のキム・ボギョンとともに攻撃を牽引するのが、ムン・ソンミンとナ・サンホの両サイドアタッカー。この3枚の2列目はかなり強烈だ。

 ムン・ソンミンは今年Kリーグで3連覇を成し遂げた全北現代の主軸で、10ゴール・10アシストと数字を残している。細かいステップでDFを翻弄するドリブルが持ち味で、ここ2試合でも何度もチャンスを作っていた。ただし気性が荒い欠点もある。マンマーク気味についてフラストレーションを溜めさせるのは、ひとつの対策だろう。

 FC東京に在籍するナ・サンホはJリーグファンならよく知る選手だろう。快足を飛ばして相手陣内深くに切り込み、ゴールを陥れるアタッカーだ。度々チャンスに顔を出しているのが印象的で、香港戦ではゴールを奪っている。日本戦でも脅威となるはずだ。渡辺剛とのFC東京同士のマッチアップも見られるかもしれない。
 セントラルMFのファン・インボムとCBのキム・ミンジェも、今大会はここまで好調を維持していて、隙を与えてはいけない相手。

 カナダのバンクーバー・ホワイトキャップスに所属するファン・インボムはそのパスセンスから”韓国のピルロ”とも称される。1戦目の香港戦では鮮やかなFKを決め、改めてテクニックの高さを示した。さらに10番を背負って出場した昨年のアジア競技大会では、決勝で日本を下している。2列目の3人にばかりに気を取られていると、その後ろから一瞬の隙を突かれるかもしれない。
 
 2戦目の中国戦でのパフォーマンスがパーフェクトだったのが、キム・ミンジェだ。圧倒的な対人の強さを誇り、中国の攻撃をシャットアウトすれば、13分にはチュ・セジュンのCKを豪快にヘディングで合わせてゴールまで奪っている。セットプレーは韓国代表の得点源にもなっているだけに、空中戦でも存在感を発揮するこのDFのマークを怠ってはいけないだろう。

 果たして日本は、このキーマン5人を押さえて、6年ぶり2度目の優勝を成し遂げられるか。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)