MF田中駿汰はE-1選手権の大会中に大阪体育大のインカレ敗退が決まった

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 韓国からの願いは届かなかった。日本代表MF田中駿汰(大阪体育大)は自身が所属する大阪体育大が全日本大学選手権(インカレ)で敗退したことを受け、「全国で勝つのは簡単じゃない。みんな頑張ってくれたし、お疲れさまと言いたい」と仲間を気遣った。

 来季の札幌入りが内定している現役大学生は「4年間の集大成」であるインカレに臨むタイミングでA代表に初招集され、悩み抜いた末に日本代表を選んだ。チームが勝ち上がれば、帰国当日の19日に行われる準決勝から出場できる。大阪体育大は14日の1回戦を勝ち上がり、この日の準々決勝で中央大と対戦。しかし、1-6の大敗で敗退が決まった。

 試合を終えたチームメイトが帰路につく中、田中駿は韓国から連絡を取った。「帰りのバスだったみたいで、みんなとちょっとずつしゃべった」。大学最後のインカレで全国制覇という夢は叶わなかった。しかも、そのピッチに自分が立つこともできず……。「こういう形で引退を迎えるとは思っていなかった」というのは本音だろう。それでも後悔はしていない。

「(インカレか日本代表か)どっちが良かったとは言えないと思うし、こっちを選んで良かったと、後から言えるようにしないといけない」。悔しさも無念さも胸に秘め、田中駿は18日の韓国戦に視線を向ける。「韓国は一番強い相手。(自身が代表デビューした)香港戦と同じ感じでやったらやられる。いいイメージはそのまま持ちつつ、一瞬のスピードだったり、隙を見せたらやられる」。大学のチームメイトからは逆に「韓国戦に出たら頑張れ」という激励の言葉もかけてもらったという。ここでの経験を来年の東京五輪、その先のフル代表へとつなげていく。それが自分の決断を受け入れてくれた仲間たちの思いに応えることにもなるはずだ。

(取材・文 西山紘平)