スルガ銀行「不正融資」被害者が告発!「保険抱き合わせ商法」の闇

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金融庁は2度目の行政処分を検討?

「保険業法違反に保険販売代理店としてのコンプライアンス違反、優越的地位の乱用。少なく見積もっても、これだけの法令違反が該当するため、金融庁はさらなる行政処分を検討中と聞いています」

 こう話すのはメガバンクの融資担当者。さらなる処分が検討されているのは、かつての“地銀の雄”。経営再建中のスルガ銀行だ。

 周知のとおり、同行の名を地に落としたのは、昨年発覚した不正融資事件だった。女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開するスマートデイズ(SD)など、投資用不動産を販売する事業者と結託して、繰り返し与信枠の乏しい投資家にも融資を実行。審査に通りやすくなるよう、投資家の預金残高や契約書類などの偽造を事業者に求めていたことが明らかになった。

 一連の騒動を受けて、昨年10月に一部業務の停止命令を受けた同行は、経営再建を本格化。目下、シェアハウスオーナーの“借金帳消し”*という奇策で事態の幕引きを図ろうとしている。だが、不正問題の清算には程遠い。いまだクローズアップされていない不正がくすぶっているのだ。それが冒頭の「保険」。スルガ銀行から2億円の融資を受けた斉藤さん(仮名・50代男性)も次のように話す。
〈*11月20日に相次ぎ報じられたのがシェアハウスオーナーに対する借金棒引きという救済措置。オーナー側の弁護団の求めに、スルガ銀行が応じる姿勢を示した格好だ。ただし、同行のシェアハウス向け融資残高は1992億円(9月時点)。うち4 割の返済が3か月以上滞っている。多額の貸倒引当金を計上済みのため、財務的負担は限定的か〉

「私は持病を2つ抱え、融資を受ける直前には入院もしていたのに、スルガの担当者から『生命保険に加入してくれ』と何度も勧誘されました。いつ発病してもおかしくないのに加入できるのか?と聞くと『問題ない。方法はいくらでもある。(改ざんの)専門の業者もいるから任せてほしい』と。根負けして保険証、健康診断書、預金残高、源泉徴収票を渡したら、何事もなかったかのように生命保険証券が送られてきて驚きました」

◆健康診断書の偽装も発覚!?

 問題点は不正融資と共通する。

「健康診断書の偽造、別人の保険証を使った替え玉、または差し替えによって保険加入の審査をパスさせる不法行為が発覚しています。組織ぐるみの偽造が行われていた可能性も疑われている。どの銀行でも利益率が高い保険商品の販売は注力しているセクションですが、スルガの営業手法はルールを逸脱していました」(メガバンク融資担当者)

 加えて、融資の実行と保険をセットにしていた点に問題の根深さがある。昨年の騒動では、不要なカードローンを抱き合わせで販売していた実態が報じられたが、保険も半ば強制的に加入させていたことが明るみに出たという。これは銀行法に抵触するうえに、優越的地位の乱用に当たる。スルガ銀行新宿支店で1億円超の融資を受けた山野さん(仮名・50代男性)も「断ると融資を受けられないという圧を感じた」と話す。

「融資の審査中に突然、保険の担当者を連れて来て『確定申告の際の保険控除枠がまだ余っています。絶対に得なのでやりましょう!』と言われました。何度断っても、『家賃収入があるので負担はないも同然』などと何時間も話し続ける。耐えきれずに『加入します』と言うまで、融資の話は一切ありませんでした」

 山野さんが加入させられたのは500万円の死亡保障がついた低解約返戻金型保険だった。月々の保険料1万6000円に1.25%の予定利率がつく積み立て式の保険だが、20年に設定された払込期間中に解約すると積立額の60〜70%の“低返戻金”しか発生しない。加入者からすれば20年間はマイナス運用となる分、「保険会社と代理販売する銀行にとっては割のいい商品」(メガバンク融資担当者)だという。