ハットトリックを達成したFW小川航基(水戸)

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[12.14 E-1選手権 日本5-0香港 釜山九徳]

 日本代表は14日、EAFF E-1選手権第2戦で香港代表と対戦し、5-0で勝利した。FW小川航基(水戸)が2010年1月アジア杯予選のFW平山相太以来、史上3人目となるA代表デビュー戦でのハットトリックを達成。2連勝の森保ジャパンは3大会ぶりの優勝をかけ、18日の最終節で2連覇中の開催国・韓国に挑む。

 森保一監督は第1戦の中国戦(○2-1)から先発総入れ替えを敢行。GK大迫敬介(広島)がゴールを守り、最終ラインはDF古賀太陽(柏)、MF田中駿汰(大阪体育大)、DF渡辺剛(FC東京)の3枚。ボランチはMF大島僚太(川崎F)とMF田中碧(川崎F)が組み、ウイングバックは左にDF菅大輝(札幌)、右にMF相馬勇紀(鹿島)。2シャドーはFW田川亨介(FC東京)、仲川が務め、1トップには小川が入った。[スタメン&布陣はコチラ]

 序盤は前線にパワーのある選手を揃えた香港に押し込まれる時間帯もあった日本だが、前半8分に試合を動かした。右サイドの浮き球を仲川が落ち着かせると、クロスは相手DFにかろうじて触られたが、ファーサイドでこぼれ球に反応したのが菅。豪快なボレーシュートをネットに突き刺し、A代表デビュー戦での初ゴールが貴重な先制点となった。

 さらに前半14分、大島が左コーナーキックをゴール前に蹴り込むと、戻りながらの田川が戻りながらのヘディングシュートを決め、こちらもA代表初ゴールで追加点。20分にも大島のフィードに菅が惜しい折り返しを見せ、25分には大島の浮き球パスに田川がボレーで合わせるなど、ゲームキャプテンを務める背番号6から次々に決定機が生まれた。

 すると前半26分、大島とダブルボランチを組む田中碧の縦パスを起点に田川がクサビを打ち込むと、小川の振り向きざまの右足シュートがゴール左隅にイン。小川はアディショナルタイム1分にも、菅の折り返しを受けて落ち着いた右足シュートで流し込み、A代表初出場を果たした東京五輪エース候補の2ゴールで4-0として、ハーフタイムを迎えた。

 後半も日本のペースでスタートし、大島のミドルシュートや渡辺のヘディングシュートでゴールに近づく。後半11分にはセットプレーのこぼれ球からFWチェン・チンルンに強烈なミドルシュートを放たれたが、クロスバーに当たって命拾いした。

 再び主導権を握った日本は後半13分、ショートコーナーから菅のリターンを受けた大島が左足でアウトスイングのクロスを送り込むと、ヘディングシュートを放ったのは小川。コントロールされたボールをゴール左隅に突き刺し、史上3人目となるA代表デビュー戦でのハットトリックを達成した。

 日本は後半22分、田中碧に代わってDF畠中槙之輔(横浜FM)を投入。畠中はリベロの位置に入り、田中駿がボランチにポジションを上げた。その後はなかなか前に出てこない香港に対し、日本が一方的にボールを握り続けるも効果的な攻撃は繰り出せない。37分には田中駿の縦パスに田川が抜け出すも、ダイレクトシュートは枠を外れた。

 後半39分、日本はハットトリックの小川に代わってFW上田綺世(鹿島)を投入。41分、相馬からのアーリークロスに上田がダイビングヘッドで合わせたが、惜しくもポストに阻まれた。それでも最後まで主導権を譲らなかった日本が5-0のまま試合をシャットアウト。初招集3選手が合計5ゴールを挙げる活躍を見せ、大会2連勝を果たした。

(取材・文 竹内達也)