両チームの予想布陣。日本の11人中7人がA代表初出場となりそう。(C)SOCCER DIGEST

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 日本代表は12月14日、E-1選手権の2戦目で香港代表と対戦する。FIFAランキングでは日本の28位に対し139位。香港は明らかな格下ではあるものの、森保一監督は「非常に集中力が高く、粘り強いチーム」とその印象を語る。

 実際に香港は、4−1−4−1システムで臨んだ1戦目の韓国戦で、時には6バックになってゴール前を固める割り切った戦い方をしていた。セットプレーから2失点したものの、流れのなかからは1試合を通じてゴールを許さなかったのは事実で、手堅く守られると日本も苦戦する可能性はある。

 もっとも、ほとんどの時間でボールを保持できるはずだ。韓国戦の香港のボール支配率は、わずか16.6パーセント。さすがに日本が終始、主導権を握られることはないだろう。
 
 そこで最大のポイントは、人数をかけて守りを固める相手をいかに崩すかだ。「サイドチェンジが有効」だと分析する森保監督は、選手たちには、逆サイドに展開してからクロス、という練習を反復して行なってきた。

 CFで先発出場が予想される小川航基の「引いて守る相手なら、無駄に僕が落ちて受ける必要はない。逆に僕が駆け引きを繰り返して最終ラインを下げないといけない。それにサイドでどんどん起点を作って、クロスから得点を狙うのが非常に大事になってくる」という言葉からも、サイド攻撃が打開策になるのは間違ない。

 迫力のあるサイド攻撃を展開するうえで鍵を握るのは、大島僚太と田中碧のダブルボランチだろう。川崎でもコンビを組むふたりは、ポゼッションを身上とするチームの柱となっている。このふたりに求められるのは、当然ながら的確なパス捌きだ。素早く左右に散らしてサイドチェンジを促し、またスピーディなパス交換で相手を揺さぶり、前線にスペースを作っていきたい。そこに小川だけでなく、2列目から田川亨介や仲川輝人が飛び込んでいくような分厚い攻撃を仕掛けられれば、自ずと決定機が生まれてくるはずだ。
 さらにボランチのふたりには積極的なミドルシュートも要求したい。相手のGK フン・ファイ・ヤップはキャッチングがお粗末なところがある。ファンブルさせて、こぼれ球を狙うのもひとつの手だろう。

 もちろんセットプレーも重要になる。韓国戦を見ても、香港の守備陣はCKやFKになると、かなりマークが緩くなりがち。空中戦の強さがFC東京で随一の渡辺をターゲットにしてもいいだろう。
 
 不安な点を挙げれば、カウンターか。韓国戦を見る限り、CFジェームズ・ハのスピードを活かした速攻が香港の主な攻撃パターン。森保監督も「香港は鋭いカウンター攻撃を持っているし、セットプレーなどで相手の隙を狙ってくることができる。油断せず隙を作らないように臨みたい」と気を引き締めている。

 日本の3バックで出場が見込まれるのは、いずれもA代表デビューとなる渡辺、田中駿太、古賀太陽。経験の浅いディフェンスラインに任せ切りにするのは少々不安で、やはりチーム全体でリスクマネジメントを徹底する必要があるだろう。

 もっとも、気負わずに戦えれば、いなすのが難しい相手ではない。なにより大切なのが平常心で戦い、持ち味を発揮することだ。

 選手個々のアピールという意味でも、第3戦の韓国戦に向けて弾みをつけるためにも、この香港戦は重要な一戦となる。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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