2歳GIの朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)が12月15日に行なわれる。

 先週の2歳牝馬によるGI阪神ジュベナイルフィリーズは、単勝1.8倍という断然人気のリアアメリアが6着と惨敗。波乱の決着となった。

 そして今週は、GIIIサウジアラビアロイヤルC(10月5日/東京・芝1600m)でレコード勝ちを決めたサリオス(牡2歳)が、リアアメリア同様に、かなりの人気を集めそうな状況にある。はたして、今回はその人気馬がきちんと結果を残すのか、はたまた、先週と同じく馬群に沈んでしまうのか。デイリー馬三郎の木村拓人記者は、こんな見解を示す。

「馬体重が540圓箸いΕ汽螢スは、骨太な感じで、『ダート馬?』と思ってしまいそうな見た目。にもかかわらず、走らせてみると、非常に軽快で、めちゃくちゃいい走りをします。朝日杯FSでは、重賞やオープン特別を勝ち上がってきた馬が他にもたくさんいますが、そのメンバーの中に入っても引けを取らないですし、何も文句はありません。

 ただ、実馬の印象以上に早い時期から走る馬で、経験上、こういう馬は早熟傾向が強いんですよね。(デビュー2連勝で見せた)あのパフォーマンスが、どこまで続くのかな? という懸念が、正直あります」

 大本命の馬が2週続けて期待を裏切る可能性を示唆した木村記者。続けて、今の阪神の馬場について言及し、それに見合った穴馬のタイプについて、こう語った。

「阪神JFを逃げ切ったレシステンシアしかり、先週の阪神は前残りの決着が目立っていました。今週も天気が崩れることはなさそうなので、馬場は(先週と)同じ傾向が続くと見ています。そういう意味では、前受けできる馬が、穴としても狙い目かなと思います」

 実際、朝日杯FSは波乱傾向が強いレース。日刊スポーツの太田尚樹記者は次のように語って、オイシイ馬券ゲットへの意欲を見せる。

「阪神開催になった2014年以降の成績を見てみると、1番人気は5年連続で掲示板を外すことなく、堅実な結果を残していますが、2014年には14番人気のアルマワイオリが2着、2015年は11番人気のシャドウアプローチが3着、昨年も9番人気のクリノガウディーが2着と、ヒモ荒れが多いレースです。

 また、過去5年で1番人気が唯一馬券圏内(3着以内)を外した2016年は、6番人気のサトノアレスが優勝し、2着に7番人気のモンドキャンノ、3着に12番人気のボンセルヴィーソが入って、3連単は22万円超えの高配当をつけました。穴馬探しにも、力が入ります」

 その太田記者が穴馬候補に推奨するのは、ウイングレイテスト(牡2歳)だ。前走のGIIデイリー杯2歳S(11月9日/京都・芝1600m)でも、7番人気ながら2着に食い込んだ。


朝日杯FSでの大駆けが期待されるウイングレイテスト

「前走のレース後、鞍上を務めた松岡正海騎手の『このぐらい走ると思っていた。まだ体が重い。次はもっとよくなる。この時期で比べたら、ウインブライトより上』という言葉が、すごく印象に残っています」

 ウインブライトと言えば、つい先日、海外GIの香港C(12月8日/香港・芝2000m)を制して、海外GI2勝目を挙げたばかりの古馬一線級。その馬と比較しての松岡騎手のコメントに、太田記者は驚いたという。

「(松岡騎手が)それだけ、ウイングレイテストの素質を評価しているとは驚きでした。そして今回、前走の12堊が太め残りだとすれば、上積みは必至。(前走で)関西への輸送をクリアできたのもプラス材料ですし、GIのここでも大いに期待できると思います」

 一方、木村記者は先行しての実績を持つ、2頭の馬の名前を挙げた。

「まずは、逃げが見込めるビアンフェ(牡2歳)が面白いと思っています」

 ビアンフェは、GIII函館2歳S(7月21日/函館・芝1200m)の勝ち馬で、前走のGII京王杯2歳S(11月2日/東京・芝1400m)でも先手を切って2着と奮闘した。ただ、ここでは距離延長が嫌われて人気を落としそう。その分、馬券的な妙味は増す。

「(ビアンフェは)その体型からして、先々はスプリント路線が主戦場となると思うんですが、今はまだ体の使い方が柔らかいので、マイル戦にも対応できそうな気がします。鞍上も、前で運ぶレースがうまい藤岡佑介騎手。先週のレシステンシアのように思い切って行ってもらって、後続に脚を使わせるような競馬ができれば、今の馬場がこの馬に味方すると思います」

 木村記者が推すもう1頭は、前走の1勝クラス(500万下)ベゴニア賞(11月24日/東京・芝1600m)で2着に入ったジュンライトボルト(牡2歳)だ。

「前走は(最後に)勝ったミアマンテの強襲に屈したもの。競馬の内容は決して悪くはありませんでした。まだ1勝馬ですが、今回のメンバーの中に入っても、レベル的には十分に足りています。そこそこ前目につけてレースができる点は、アドバンテージになると思っています」 阪神JFに続いて、荒れそうな予感が漂う朝日杯FS。高配当を演出する馬が、ここに挙げた3頭の中にいてもおかしくない。