主将を務めるDF佐々木翔(広島)

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 日本代表DF佐々木翔(広島)はE-1選手権の招集メンバーで唯一の30代。初戦の中国戦(○2-1)ではキャプテンマークを巻いてピッチに立ったが、普段のトレーニングから主将としての役割を自覚し、しっかりとこなしているようだ。

 今回の招集メンバー23人中、半数を超える12人が22歳以下の東京五輪世代。1989年生まれの佐々木に次いで若いのは92年生まれのFW仲川輝人(横浜FM)となっており、フレッシュな構成で東アジアのタイトルを狙っている。

 そうした中、佐々木は「普段のチームの時は喋っている選手でも、こういう場に来たら盛り上げられる選手は多くない」と指摘。「自分は年長でもあるし、練習のところ、アップのところでうまく声を促したり、盛り上げたり、コミュニケーションを取るための一歩を気にするようにはしている」と仲介役を担っているという。

 また、広島時代に共に戦った森保一監督が採用する3-4-2-1のシステムは、佐々木には慣れ親しんだ布陣ではあるものの、過去に経験した選手はそれほど多くない。そこでピッチ外のコミュニケーションだけでなく、ピッチ内の戦術的なすり合わせにも一役買っているようだ。

 初戦の中国戦を控えた9日、日本代表は練習場の照明不良でボールを使ったトレーニングが満足にできなかった。そんな中でも「すごく声をかけていた」と振り返る佐々木。とりわけ左サイドで縦ラインを構成するMF遠藤渓太(横浜FM)、MF森島司(広島)との関係性には気を配っていた。

「(話したのは)プレスの行き方。どういう状況になると苦しい形にされてしまうか。この形になったらプレス行きにくくなるから待つ場面だぞ、こうなったら大きくスライドしてプレスかける部分だぞと、分かりやすく言えばそういうところ」。そうしたコミュニケーションの末に中国戦での左サイド攻撃が機能していたようだ。

 とはいえ、ここからは中3日での戦い。14日の香港戦、18日の韓国戦に向けてはさらなる練度の向上が期待される。特に最終節に対戦を控える韓国代表は、日本と同じく国内組で臨んでいるものの、直近2大会を連覇しているライバルだ。

「中国戦でやり方、ベースのところは理解できたと思うし、それにプラスして選手の特長。この選手はどこで受けて、プレスがやりやすいのか、どういうプレーしたいのかはもっと主張が必要。後ろの選手はそのプレーを出させるためにどう支援するのか、プレーしやすいようにさせてあげられるかを考えて変化すればより良い攻撃ができる」。

 今後のテーマをそのように指摘した主将は「前の選手がパワーを使えるように、ゴールに向かえるように、より良い状況を作るために相手を引き出しながら常にプレーしていけたら」と意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)