提供:週刊実話

写真拡大

 肉や魚の内臓類やビールなどに特に多く含まれるプリン体は、人間の体内で尿酸に代謝されて尿と一緒に排泄されます。しかし、体内に尿酸が蓄積されると結晶が沈着し、関節の激しい痛みや腎機能障害などを引き起こします。これが「痛風」で、昔は男性に多い病気でしたが、最近は中年以降の女性にもみられます。痛みがあれば痛風で、痛みはないけれど血中の尿酸値が高い状態が高尿酸血症です。風に触れても痛いような激痛が多いのですが、マイルドな痛みの場合もあります。

 そもそも痛風は、明治時代以前の日本にはなかった病気ですが、食事の西洋化により飲酒や動物性たんぱく質の摂取が増加し、徐々に増えてきました。足の親指の付け根に激痛や発赤、腫脹が突如生じるのが特徴で、足の関節やアキレス腱や膝といった他の部位で発作が起こることもあります。あくまで暴飲暴食を控え、適度な運動と血中の尿酸値を高めないことが重要です。

 以前は肉食の制限が予防の基本でしたが、現在は肉からの直接の尿酸の生成は少ないことが分かっており、各品目をまんべんなく摂取することがよいとされています。高尿酸血症を長期間放置すると、腎臓に尿酸結晶が沈着して腎不全を起こしてしまいます。最近は副作用が少なくて、尿酸を低下させる薬剤も使えるようになっています。尿酸値を定期的に検査してもらい、しっかりとコントロールすることを心がけましょう。

***************************************
監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPはhttps://ijiri.jp