レアル・マドリードからマジョルカへレンタル移籍中のMF久保建英【写真:Getty Images】

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バルサスクールで久保を見出したエルナンデス氏はその才能を高く評価

 マジョルカの日本代表MF久保建英は、現地時間7日に敵地で行われるリーガ第16節でバルセロナと対戦する。

 古巣の本拠地カンプ・ノウに“敵”として凱旋するが、かつてFCバルセロナスクールのキャンプで久保を見出したオスカル・エルナンデス氏は、「出て行かせるべきではない選手だった」と言及した。スペインのラジオ局「カデナ・コペ」が報じている。

 久保は8歳の時に日本で開催されたバルセロナスクールのキャンプで見出され、その後バルセロナの下部組織(カンテラ)に加入。クラブが18歳未満の外国籍選手獲得・登録の違反で公式戦出場停止の処分を受けたため、帰国することになった。

 FC東京の下部組織を経て、2017年にトップチームでプロデビューを飾り、3年目の今季に大きく飛躍。6月にはバルセロナのライバルであるレアル・マドリードと契約して注目を浴びた。2019-20シーズンは同じスペイン1部マジョルカにレンタル移籍しているが、7日には古巣バルセロナと敵地で対戦する。

 バルセロナスクールで久保を“発見”したエルナンデス氏は、才能豊かな若き日本人選手がレアル加入に至ったことを残念だとし、バルセロナは“過ち”を犯したと考えているという。

「(久保は)出て行かせるべきではない選手だったことははっきりしている。時間が経過すれば分かるが、これまでにたくさんのことを証明した。なぜなら彼はレアル・マドリードのプレシーズンで最も良い選手の1人だった。偉大な選手たちに囲まれたなかでそのポテンシャルはより示される」

 また、エルナンデス氏はなぜ久保が再びスペインにプレーの場を移したかに関しても、持論を展開している。

「バルサの提示は低いものだった」「他に欧州の6カ国から提案があった」と証言

「マドリードはあらゆる面で最も彼に懸けたクラブだった。経済面は重要で慎ましい家族ならなおさらだが、さらに2軍チームとトップチームでの成長を考慮したスポーツプランを作った。バルサはそういう計画からは非常に遠いところにいた。バルサの提示は非常に低いものだった。他にヨーロッパの6カ国から提案があり、そのなかには金額的に上回るものもあったが、彼はすでに言葉(スペイン語)が分かっていたからこの点が決定的な要素になった」

 ついに迎える“古巣対決”を、「カンプ・ノウで特別なモチベーションがあるだろう。彼をスタジアムへ連れて行き、彼が私にいつかここでプレーしたいって言ったのを覚えている。彼はそれを叶えた。もっとも、私が望んでいたユニフォームではないけどね」と締めくくったエルナンデス氏。久保がエースのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシらを擁するバルセロナに、どこまで渡り合えるのか注目が集まる。(Football ZONE web編集部)