本当に消えてしまった韓国の若きスターたち…“悲痛な1年”で終わらせないために

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それこそ悲痛な思いが続いた1年だった。

今年の最後の月である12月も、韓国芸能界は笑うことができなかった。若い年齢でこの世を去ってしまったスターが、今年だけで3人になった。

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若手俳優のチャ・インハ(本名イ・ジェホ)が12月3日、この世を去った。享年27歳。警察によると同日午後、チャ・インハは自宅で遺体のままマネージャーに発見されたという。

11月に所属事務所の公式SNSを通じて公開されたインタビューで、チャ・インハは2019年を振り返り、「これからチャ・インハをたくさん検索してほしい。関心を持っていただければ、毎回新しい姿をお見せできると思う。多くの関心と愛情をお願いしたい」と、演技に対する情熱を表わしていた。それだけに衝撃は大きかった。

最近では、MBCのドラマ『瑕疵ある人間たち』(原題)に出演して注目を集めたが、残念ながら同作が遺作となってしまった。

左からソルリ、ク・ハラ、チャ・インハ

正確な死因は明らかにされていないが、元f(x)のソルリと元KARAのク・ハラがそうだったように、自宅で死亡したまま発見されたチャ・インハの悲報に、韓国芸能界は衝撃を受けた。ク・ハラ(享年28)は11月24日に亡くなった。その親友ソルリ(享年25)がこの世を去ってから、わずか41日が過ぎたばかりだった。

チャ・インハの死についてさまざまな意見も出ているが、ソルリ、ク・ハラから続いた韓国芸能界の悲報に、憂鬱な心情を訴える人も少なくない。芸能界の一部では、自ら命を絶つ“極端な選択”が報道されることで、自殺が増える“ウェルテル効果”に対する懸念も高まっている。

有名芸能人の死は、身近な人の死に感じる

それについて中央自殺予防センターのシン・ウンジョン副センター長は、次のように話す。

「韓国では年間自殺者が1万3000人ほどになるが、自殺を試みる者は最大で10倍に上ると考えられる。とても多くの人が自殺という危険のなかにいる」

そして「芸能人の“極端な選択”は、感性が豊かな若者やうつ病を患っていたり、困難を経験したりしている人に、特に直接的な影響を与える。“この人は私よりもマシだ”と考えられていた有名芸能人が亡くなると、その影響力はさらに大きくなる。また、あまりに過剰に報道されると、それが心理的な影響を与える可能性がある」と説明した。

芸能人は職業の特性上、多くのメディアを通じて大衆の目に止まり、特にソルリとク・ハラのように10代からの成長を見守られてきたスターの死の場合、直接の知人ではなくても身近な人の死のように感じることがある。

チャ・インハも2017年のデビュー後、休むことなく活動してきたうえに、死亡する前日までSNSでコミュニケーションをとっていたので、ファンが感じる彼の不在は想像以上に大きな影響があるということだ。

ク・ハラ(左)とソルリ

彼らのような芸能人の場合、メディアの報道がとても重要だとシン副センター長は強調する。

「実際にメディア関係者が体感するよりも、大衆がメディアを通じて受ける影響ははるかに大きい。マスコミが世論を形成して社会の雰囲気を作るため、自殺に対する国民の認識も変えることができる。ソルリのように、悪質なコメント1つでも人が死ぬことがあるとされているが、公共性のある記事や報道の影響力はコメントよりもはるかに大きいだろう」と、責任ある報道が必要であると述べた。

スターの相次ぐ悲報が続いたことで、メディアに対して自殺関連の報道を自制し、慎重に報道することで、自殺を予防することができる“パパゲーノ効果”が起こるようにするべきという声も大きい。

身近なマネージャーを“罪人扱い”はNO

またシン副センター長は、死亡した芸能人のマネージャーや知人に対する“ケア”も必要だと指摘した。

「死亡した芸能人に最も近いマネージャーや知人が受ける衝撃は相当のものだが、彼らに対するケアは相対的に不足している。彼らが現場で遺体を発見するケースも多いが、芸能人を側で支えなかった罪人のように指摘されることも少なくない」

最後にシン副センター長は、最近パニック障害を経験していると告白した歌手ヒョナや元Wanna Oneカン・ダニエルについて言及した。

カン・ダニエル(左)とヒョナ

「ヒョナとカン・ダニエルがパニック障害やうつ病であることを率直に明かし、健康な状態ではないため、悪質なコメントなどに敏感に反応してしまうと知らせたが、良い信号だと考える。彼らのこうしたケアを求める声に対して、世論が非難することなく、支援するような動きがついていかなければならない」と強調した。