音楽と絵画を愛するお笑い芸人・平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)が美術館の館長となり、自身が所持する数々のCDジャケットのなかから絵画的に見て優れているもの、時に珍しいものをご紹介する連載。

第70回:彼女の音世界を具現化させ調和させた秀逸なジャケット

今回ご紹介するのはこちら。

ケイト・ブッシュ『魔物語』(1980年)

ツチノコを探すのは難しいが、妖精は見つけられる。なぜなら妖精はイギリスに実在しているから。

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ケイト・ブッシュ。現代の人にはテレビ番組『恋のから騒ぎ』のオプニングテーマの人、と伝えるのが一番わかりやすいと思う(あの番組ももうけっこう古いけど)。まさにその『恋のから騒ぎ』のテーマ曲『嵐が丘』で1977年にデビューしたケイトだが、深い物語を想像させる世界観、ミステリアスなルックス、純粋さと狡猾さを合わせ持つかのような不思議な歌声はまったく他に類を見ないもので、『嵐が丘』も含むデビューアルバム『天使と小悪魔』はいきなりの大ヒット。彼女の登場はまさに衝撃的なものだった。個人的にも『天使と小悪魔』は史上最強のデビューアルバムのひとつに数えられる名作だと思う。(次ページへ)