松本山雅FC加入内定の飯塚高FW村越凱光(左)と松本の江原俊行チーム統括本部強化育成部スカウト

写真拡大

 来季からの松本山雅FC加入が内定している飯塚高(福岡)FW村越凱光(3年)が3日、福岡県飯塚市内の同校で行われた「松本山雅FC入団記者会見」に出席。サッカー部のチームメートたちのほか、同校の吹奏楽部、陸上部、駅伝部、柔道部の生徒たちが見守る前で、「(松本は)J2に落ちてしまったんですけれども、自分が死ぬ気でどんな時でもチームを助けられるストライカーになってJ1に復帰させたいと思っていますので、これからも応援をよろしくお願いします」と意気込みを語った。

 村越は飯塚の中辻喜敬監督の推薦や、指導者間の繋がりもあって、2月に松本の鹿児島キャンプへ練習参加。当初は内容が悪ければ「1日、2日で返すから」という条件下での練習参加だったという。

 だが、「(ドリブルの)インパクトが凄かった。こんなに上手いのはなかなかいない」(江原俊行チーム統括本部強化育成部スカウト)、「(高校生が)初日来て、こんなボールを受けれる選手はいない。上手い選手はいるけれど、これだけオフ・ザ・ボールができるヤツはいないと聞きました」(中辻監督)という評価を得た村越は、最終的に計一週間の練習参加。堂々のプレーを見せた村越はその実力が認められ、4月6日には異例の早さで獲得オファーを得た。

 本人は「自分のプレースタイルはドリブルでゴール前まで運んでいけること。球際の強さ、対人の強さだと思います」と語るが、特にドリブルは上のステージでも突き抜けるための武器だ。高校レベルの1対1ではほぼ止まらない。切れ味鋭い突破で1人、2人とかわして強烈な左足シュートを相手ゴールに見舞う

 村越は全国大会出場歴も、トレセン歴もない選手だが、江原スカウトはその突き抜けた特長を評価する。「凄いヤツは少ない。でも僕は凄いのを探しているから。ウィークはいいじゃないですか、18歳なんだから。(村越は)全国的に無名かもしれないですけれども、我々はアンダー代表の経歴があるとか、全国大会に出ている経歴があるとかいうところで選手を決めている訳ではないので、先により可能性の高い選手ということで声をかけさせているので、その可能性というところに物凄く期待しています」と口にした。

 村越の持つポテンシャルに中辻監督も大きな期待を寄せる。入学当初は“やんちゃだった”と表現される村越だが、地元・神奈川を離れての寮生活の中で人間的にも成長。主将に指名された今年は、非常に献身的な守備やアグレッシブな仕掛けなどチームを背中で牽引した。人間的には“丸くなった”と言われる村越だが、プレーは尖り続けると宣言。中辻監督も「尖っている(個性のある)選手になって、これからもっと尖りまくってほしいなと思っています」と微笑んだ。

 村越は「自分に関わってくれたすべての方、皆さんに感謝しています」とコメント。そして、「これから足りない部分をしっかり成長させていき、1年目からチームのポジション争いやスタメン争いにかかわっていけるような選手になりたいと思っています」と力を込めた。

 選手権予選敗退後も松本に練習参加し、課題の守備面なども一歩ずつ成長中。そして、武器にも磨きをかけており、楽しみな存在だ。プロの世界で活躍していく自信が「あります」と言い切った村越が、1年目からそのドリブルでプロのDFを攻略し、ゴールでサポーターを歓喜させる。

(取材・文 吉田太郎)