展覧会「ポーランドの映画ポスター」京都国立近代美術館で、各国映画のポスター96点を展示

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展覧会「日本・ポーランド国交樹立100周年記念 ポーランドの映画ポスター」が、京都国立近代美術館にて、2020年5月26日(火)から7月12日(日)まで開催される。

映画とグラフィックの交錯

第二次世界大戦の終結以後、共産主義の道を歩むこととなったポーランド。そのなかにあって、政治体制を賞賛する公式美術から脱した自由な表現がもっとも推し進められたのが、映画とグラフィック・デザインであった。とくに映画ポスターにおいてはロマン・チェシレヴィチやヤン・ムウォドジェニェツといったデザイナーが活躍し、映画の世界観を斬新な解釈で表現した。

「ポーランドの映画ポスター」では、1950年代後半から1990年代前半にかけてポーランドで制作された、96点の映画ポスターを展示。ポーランド映画はもちろん、ヨーロッパ各国やアメリカの映画、さらに日本映画にも光をあて、“映画”と“グラフィック”双方の文脈から選んだ個性あふれるポスターを紹介する。

ポスターでたどるポーランド戦後映画史

ポーランドでは1950年代後半以降、アンジェイ・ワイダやイェジ・カヴァレロヴィチをはじめとする新世代の監督が活躍し、数多くの映画を生み出した。本展では、『ダントン』や『イルミネーション』といったポーランド映画のポスターを展示し、その独創的なデザインを楽しむのみならず、戦後ポーランド映画史を俯瞰できる。

日本映画と“怪獣”の表現

日本映画はポーランドでも盛んに公開され、とくに黒澤明監督の作品や怪獣映画、そして社会派の主題を持つ映画が取り上げられた。そうした映画のポスターのなかから、マチェイ・ヒブネルによる『美しさと哀しみと』などを展示。さらに、ポーランドのアーティストによる怪獣の個性的な表現方法にも迫る。

ヨーロッパやアメリカ映画も

冷戦のさなかにあっても、ポーランドは西ヨーロッパの映画を数多く輸入し、1980年代からはアメリカ映画の公開も増加した。そうした背景のもと作られた、『めまい』やベルトルッチ監督作『暗殺の森』などのポスターを豊富に展示し、チェシレヴィチをはじめとする一線級ポスター作家による斬新な表現に浸ることができる。

展覧会概要

展覧会「日本・ポーランド国交樹立100周年記念 ポーランドの映画ポスター」
会期:2020年3月17日(火)〜7月12日(日) ※会期中に一部展示替えあり
[前期 5月26日(火)〜6月14日(日) / 後期 6月16日(火)〜7月12日(日)]
※3月17日(火)〜 5月25日(月)は臨時休館、 5月26日(火)より再開
※当初は2020年3月17日(火)〜5月10日(日)の会期を予定していたが、延期しての開催
会場:京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町
休室日:月曜日
開室時間:9:30〜17:00(入館は閉室30分前まで)
料金:一般 430円、大学生 130円
※高校生以下、18歳未満および65歳以上、心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
※本料金でコレクション展も観覧可
※夜間開館は休止
※開館時間は変更となる場合あり

■東京展〈終了〉
会期:2019年12月13日(金)〜2020年3月8日(日) ※会期中に一部展示替えあり
会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)
住所:東京都中央区京橋3-7-6
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)


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