定由早織キャディ(左)、青木翔コーチ(右)と優勝を喜ぶ渋野日向子(撮影:鈴木祥)

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<大王製紙エリエールレディスオープン 最終日◇24日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6580ヤード・パー72>
今大会開幕前に「ここで勝ったらかっこいいですよね!」と笑顔で話していた渋野日向子が、その4日後、本当に愛媛の地で優勝カップを掲げた。最終日スタート時にあった2打の差を6バーディ・ノーボギーの「66」という好ラウンドで逆転。トータル19アンダーまでスコアを伸ばし、今季国内ツアー4勝目をつかんだ。
お茶の間のみなさんにもピース!【写真】
「(スタート前)2打差だったので勝ちたかったです。そのなかでノーボギー、さらにこのスコアでの優勝はうれしいですね」。ラウンド後の会見では、こう満足感を口にした。単独トップでホールアウトした時点で、まずは同じ組で回り、3週連続優勝中だった鈴木愛を1打差で退けた。しかし、この時、まだ後続はプレー中。そのなかで一番の“ライバル”になりそうだったのが、16番時点で1打差につけられていた前日トップの森田遥だった。
しかし、森田は17番パー3でボギー。その頃、渋野はプレーオフも視野に、練習グリーンでボールを転がしていた。そして、2打差の状況で森田の18番のセカンドショットがカップに入らなかった瞬間、その練習グリーンにも朗報が届いた。それを聞いた渋野はまず両手を大きく広げ、優勝を伝えにきた定由早織キャディとハグ。そして次の瞬間、両手で顔を覆って涙を拭った。さらに時折聞こえる、2人の大きな笑い声。まさに“泣き笑い”のラストシーンだった。
この優勝の“原動力”となったのが、先週の「伊藤園レディス」で喫した予選落ちだった。今年3月の「アクサレディス」以来約8カ月ぶりに最終日にコマを進めることができず、久しぶりに何もない日曜日を過ごした。この時間を利用して兵庫県に足を運び、青木翔コーチとともに練習。「今まで練習していたところに行って、ジュニアの子たちと一緒にいたことで初心に帰ることができました」。さらに内容は「話せません(笑)」という両親との真剣な会話や、応援団からの励ましの声などが、21歳の心を揺さぶった。「この一日でいろいろ思い出せました。いい予選落ちになりましたね」。
そして、これを機に強くなったのが、「今週は“自分のため”ではなく“応援をしてくれる人たちのため”に頑張ろう」という思い。「これほど“誰かのために勝ちたい”と思ったことはなかったかもしれません」。この一心で4日間を戦い抜いた。最終日には青木コーチを“急きょ”会場に呼び出したが、これもそんな思いから。家族、ファン、コーチ……日ごろ自分を支えてくれる人たちに贈る優勝だった。
今回の優勝賞金1800万円で、今季通算獲得額は1億3791万4314円となった。1位の鈴木愛(1億5302万5665円)との差は1511万1351円に縮まり、最終戦を前に再び女王の座も視野に入ってきた。いよいよ女王戴冠という目標達成の最終章に突入するが、「試合を楽しみたい」というのが宮崎での意気込みだ。「来週は自分のためにも、応援してくれる人のためにも頑張って、いい締めくくりにしたいですね」。またも劇的な勝利を多くの人の目に焼き付けた渋野が、さらに“かっこいい”姿を見せるため、最後の大舞台へと向かっていく。(文・間宮輝憲)

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