朝乃山は押し相撲の琴勇輝(手前)を相手に、一歩も引かずに押し出した

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 角界の世代交代に注目が集まるなか、新小結の朝乃山(25=高砂)が新たな看板力士として急浮上だ。大相撲九州場所13日目(22日、福岡国際センター)、幕内琴勇輝(28=佐渡ヶ嶽)を押し出して10勝目(3敗)。今年通算54勝とし、年間最多勝を確定させた。横綱大関以外では過去に大鵬(1960年、関脇)と貴花田(92年、関脇)の2人だけ。小結では朝乃山が初めてだ。

 三役(関脇・小結)の地位で2桁白星をマークし、大関取り(3場所合計33勝以上)のスタートラインにも立った。日本相撲協会の八角理事長(56=元横綱北勝海)は今場所を通じて「堂々としている」「地力をつけている」「来年は上(大関)を目指してほしい」などと高評価を連発。他の親方衆の評判もうなぎ上りだ。

 朝乃山は「昔からあまり褒められたことがないので、褒められても…」と戸惑いつつも、ひそかにネットなどを通じて親方衆のコメントをチェックしているとか。「ちゃっかり見ています(笑い)。理事長、尾車親方(62=元大関琴風)、藤島親方(47=元大関武双山)、高田川親方(52=元関脇安芸乃島)、荒磯親方(33=元横綱稀勢の里)…。親方衆にそう思ってもらえるのは、うれしいですね」とまんざらでもない顔だ。

 今場所は関脇御嶽海(26=出羽海)の大関取りが「白紙」となる一方で、朝乃山が次の大関の有力候補に浮上した格好。13日目の取組後は「まだ2日あるので集中していきたい。さらに星を伸ばす? 来場所のためにもつなげていきたい」と気持ちを引き締めた。