こうした罰金がどういった名目で楽天の売り上げ金となるのかは不明ですが、毎月、出店者側に『今月はこの項目を重点的に調査します』と通知がくることから、楽天には罰金徴収の専門部隊がいて常に目を光らせ、ビジネス化しているのは間違いありません。店舗の売り上げから自動的にピンハネされるため、法的手段に訴える体力のない中小の店舗は、泣き寝入りするしかないのが実情です」(勝又氏)

◆公取委も調査に乗り出す

 3年前に始まったこの制度は、罰金の対象項目が次々と追加され、当初は自由だった売り上げの振込口座も「楽天銀行以外への振込があった場合、違反点数80点140万円の罰金」となり、任意だった「楽天ペイへの移行」も今では強制加入が絶対条件となっているという。

「楽天ぺイへ移行すると代金引換手数料やユーザーが利用した楽天ポイント分にも課金(手数料)されるようになり、店舗側には手数料増で不利益なものでしかありません。また、楽天市場で商品を検索するとおわかりになると思いますが、検索結果画面の上位には楽天グループの会社がズラリと並びます。こうした楽天グループ・サービスへの利益を誘導するやり方も、フェアなものとは思えません」

 ECサイト頼みの中小の店舗は多い。しかし、そこに対して絶対的な立場の強さから、次々と服従・強要を迫る背景には、EC市場の競合との争いに打ち勝たねば…という楽天側の焦りも見えてくる。事実、EC市場におけるシェアは「楽天26.8%、Amazon26.6%、Yahoo!ショッピング7.9%」(出所:株式会社富士経済「通販・eコマースビジネスの実態と今後2019」)とAmazonの猛追を受けているだけに、その思いもひとしおだろう。

 出店者側の報告もあり、公正取引委員会は10月31日、「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査」の報告書を公表。「第3 運営事業者の取引上の地位」という項目において、「取引先の事業活動を制限し得る行為を市場において有力な地位を占める運営事業者が行う場合,不公正な取引方法として独占禁止法上問題となるおそれがある」としている。

 楽天ユニオンの立ち上げから1か月。加盟する店舗は、現在、400店にのぼるという。楽天としては、傷ついたブランドイメージを回復するためにも、関係の修復を急ぐ必要があるだろう。<取材・文/スギナミ>