費用や作業工程が大きく異なる!

 最近の新車は、メーカー指定のオイル交換サイクルが、1万km〜1.5万kmと昔に比べかなりロングになってきているが、少なくとも1年に1度ぐらいはオイル交換が必要で、身近なメンテナンスであることには変わりがない。そのオイル交換作業だが、ディーラーや、カー用品店、チューニングショップ、ガソリンスタンドなど、いろいろなところで頼めるが、どこで交換しても大差ないのだろうか?

 同じオイルを入れるのなら、どこでやっても同じような気もするが、店によってオイル代も違えば、工賃も違う。さらに工程も違うので検討が必要。

 ディーラーの場合は、基本的にメーカー純正オイルしか在庫がないし、ガソリンスタンドも系列石油会社のオイルがメイン。両者とも価格はそれほど安くはないが、キャンペーン時は特価でやっているときもあるので、そうしたときはかなりお得。

 一方、カー用品店などはオイルの種類も豊富で、価格帯もワイド。いろいろ選べるのも魅力で、オイル代も定価よりは安く、会員などになると交換工賃がサービスになるケースも多い。

 チューニングショップでは、より高性能なオイルもあり、オイルに関するノウハウも豊富。メカニックのスキルも高いので、作業は一番安心して任せられるし、同時に下まわりを点検もやってもらえる。

交換作業は下抜きと上抜きの2通りが存在

 また、交換作業自体は、大きくわけて下抜きと上抜きの2通りがある。下抜きはエンジン下部のオイルパンのドレインボルトを外して、そこからオイルを抜く方法。スタンダードなやり方で、古いオイルがわりときれいに抜けて、オイル漏れのチェックやフィルター交換も一緒にやりやすい。車体の下まわりの点検もセットでできる。反面、ジャッキアップや下に潜り込むことが必要で、ボルトのワッシャー交換もマスト。ボルトの緩みや締めすぎによってネジ山を潰す心配もある。

 上抜きは、オイルレベルゲージの穴から、細いノズルを挿入し、ポンプでオイルを吸い出す方法。かつては、ノズルがオイルパンの底まで届かず、吸い残しが多いなどといわれたが、最新のオイルチェンジャーなら、下抜きと同等の量が吸い出せる(下抜きでも、地面との干渉防止のため、ドレインボルトが斜め横についているので、オイルが完全に抜けるわけではない)。最近のクルマは空力なども考慮して、エンジンの下にアンダーパネルがついていて、これを外さないと下からオイルが抜けないクルマも多いので、上抜きで交換するディーラーやショップが増えてきている。

 ただし上抜きなら、最新の機材でスキルのあるメカニックにやってもらわないと、吸い残しがでる可能性は大。アルバイトの定員などにはお願いしたくないところ。また機材代が工賃にどう反映しているかも気になるところだが、時間短縮は可能で作業ミスは少ない。下抜きは確実性はあるが、ワッシャー交換やドレインボルトのトルク管理などが重要なので、やっぱり経験のあるメカニックにしか頼みたくない。

 このようにそれぞれ一長一短はあるので、交換したいオイルの種類と価格を考えなおかつ実績のあるお店で交換するのが一番だろう。