小林遼被告=平成30年5月15日午後、新潟市西区(松本健吾撮影)

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 新潟市西区で昨年5月、下校中の小学2年の女児=当時(7)=が連れ去られて殺害された事件で、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われた小林遼被告(25)の裁判員裁判公判が19日、新潟地裁(山崎威裁判長)で開かれた。

 被害者参加制度を利用して意見陳述した女児の母親は「被告にふさわしいのは死刑しかない」と、涙で声を詰まらせながら極刑を求めた。

 女児の母は「どんな形でも生きていてほしかった。これから先も娘の死を受け入れられないと思う」と、最愛の娘を突然失った悔しさとつらさを切々と語った。その上で、「被害者が1人の事件ではなく、娘は何度も何度も被告に殺された。車でひかれ、首を絞められ、ごみを捨てるようにされて電車にひかれた」と、事件の悪質さを訴えた。

 この間、小林被告は目を時折しばたたかせながら真正面を見つめて聞き入り、表情を変えることはほとんどなかった。

 被告人質問で、小林被告は遺体を線路に放置した行為について「線路の上に置くだけで(対応が)終わるので、一番手っ取り早く、やりやすいと思った」と供述し、証拠の隠滅が狙いではないと主張。同時に「(残酷な行為との)意識は薄かった」と述べた。

 また、女児の首を相当長く絞めたにもかかわらず「死ぬことはないと思っていた」と殺意を改めて否定した。

 公判では、殺意の有無や強制わいせつ致死罪の成否が主な争点となっている。22日の次回公判では論告求刑が行われ、判決は12月4日に言い渡される。

 起訴状によると、小林被告は平成30年5月7日、新潟市西区の路上で、女児に軽乗用車をぶつけて車に乗せ、首を絞めて気絶させて連れ去り、駐車場に止めた車の中でわいせつな行為をした上、首を絞めて殺害。遺体をJR越後線の線路に放置し列車にひかせて損壊するなどしたとしている。