コロンビア戦ではわずかな出場時間の中でほぼ見せ場を作れなかった前田(中央)だが、この経験が新たな発奮材料となり、「今回はそれで良かった」と前向きに捉える。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ]U-22日本0-2U-22コロンビア/11月17日/エディオンスタジアム広島

 声がかかったのは、87分だった。コロンビアとの親善マッチで、現在はポルトガルのマリティモに所属する前田大然はベンチスタートだった。

 限られたプレータイムのなか、見せ場はほとんど作れなかった。試合後の取材対応で、日本協会の田嶋幸三会長は「もうちょっと見たかった」選手に前田の名前を口にしていた。

 本人にも悔しさがあったのではないか。もっと出場時間が欲しかったのではないか。だが、「そこまで悔しいっていうのは、正直ないかな」と言う前田には、別の感情が芽生えていた。

「クラブでもっと結果を残しておけば、もっと出られるはず。まずはクラブでしっかり結果を残したい。そういう気持ちが強くなった。今回は、それで良かったのかなと思う」

 不貞腐れるわけではなく、むしろ今回の代表活動が新たな発奮材料となり、クラブに戻ってさらなる成長を誓う。結果的にそこでの頑張りが、代表での評価につながると信じている。

 マリティモは先日、前田をレギュラーで起用していたヌーノ・マンタ監督の退任とジョゼ・ゴメス新監督の就任を発表。前田からすれば、これまでの実績が一度、リセットされるかもしれないが、「本当にゼロからの気持ちで、僕はやるつもりなので」と表情を引き締める。

 欧州での厳しい戦いに揉まれて、心身ともに逞しさを増した前田が、また日の丸をつけて活躍する姿を期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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