コロンビア戦で久保は、ノーゴールに終わった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 久保建英が凄い選手であるのは重々に分かる。今季のJ1リーグ前半戦ではFC東京で大車輪の活躍を見せ、6月にはスペインの名門・レアル・マドリーに移籍も果たした。そして現在所属しているレンタル先のマジョルカでは、11月10日のビジャレアル戦でリーガ・エスパニョーラ初ゴールも奪取。誰しもが知っている、滅多にお目にかかれない18歳の逸材である。

 しかし、だからといって、“ひとりで”何でもできるスーパースターではないと、U−22日本代表の活動で再確認した。0−2で完敗したコロンビア戦後に述べた久保のコメントが、最たる理由である。

 取材対応では、シャドーで共演した堂安律との連係について聞かれれば、「ふたりだけでプレーしているわけではないです。そこは誰とか関係なく。自分は人に合わせるのが得意だと思っているので、誰が出ても、その人の特徴をしっかり理解して、それに合わせた柔軟なプレーを心掛けています」と言う。

 さらには、堂安に加え、上田綺世も含めた1トップ2シャドーのコンビネーションについての質問には、「攻撃の人数を3人でというよりかは、攻撃に厚みをかけるのが前半は足りなかったのかなと思いました」と答える。
 
 ふたつのQ&Aから窺えるのは、そもそも久保自身が“ひとりで”どこでも打開しようとは毛頭思っていないこと。振り返ればFC東京で活躍した時も、味方を活かし、活かされ、という関係性を構築していたからこそ、好パフォーマンスを披露できたはずだ。

 一方で17年に出場したU−20(飛び級で)、U−17ワールドカップでは、初戦こそアシストもしくはゴールで勝利に貢献したものの、大事な試合でセンセーショナルなプレーをしたとは言い難い。やはり、活動期間があまりに短い代表では、味方の特徴を理解するのには、難しさがあるのだろうか。ちなみに、A代表でも初ゴールは遠い。

 では、久保という日本の至宝を、東京開催のオリンピックで起用できるビッグチャンスをどう活かすべきか。少なくとも、ここ最近A代表での活動が多かった久保が、コロンビア戦でいきなり味方と好連係を見せるのは、無理があったように見えた。むしろ、A代表招集が足枷になって、長くU−22代表から離れる期間があったことに、もったいなさを感じた。

 コロンビア戦の出来を見る限り、久保は東京五輪までU−22代表に専念するべきではないだろうか。少々手遅れな感もあるものの、せめて残り8か月だけでも、U−22代表で連係構築に努めることができれば、チームにもいい影響を与えられるはずだ。なにせ久保は「人に合わせるのが得意で、誰が出ても、その人の特徴をしっかり理解して、それに合わせた柔軟なプレーを心掛けている」のだから、ある程度の熟成期間は必要だろう。

 コロンビア戦でも、A代表の試合と同様に17番のユニホームを着ているサポーターは数多く見つけたし、久保がボールを持てば、それだけで歓声が上がった。改めて、「ああ、誰しもが久保のゴールやアシストを期待しているのかな」と感じた。それは久保ひとりにかける期待ではなく、U-22日本代表というチームに対してかけるべき期待である。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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