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レッドハットは11月15日、年次イベント「Red Hat Forum Tokyo 2019」の開催に伴い、記者説明会を開催した。初めに、米レッドハット コンサルティング グローバルプロフェッショナルサービスプラクティス ソリューションおよびオファリング バイスプレジデントのニック・ホップマン氏がグローバルのビジネスについて説明した。

冒頭、ホップマン氏は「われわれは25年以上、オープンソースで技術革新を進めてきた。これからもそれは変わることはない。IBMの中で独立した立場で、オープンソースの柔軟性を維持していく」と語った。売上も順調に伸びており、70四半期連続で売上増を達成したという。

ホップマン氏はレッドハットの特徴として、オープンな企業文化を挙げた。同社の調査では、企業がデジタル・トランスフォーメーションを進めるうえでの最大の障壁は企業文化であることが明らかになっていることから、「われわれ自身の変革によってオープンな企業文化を築いてきた経験をもとに、企業を支援していく」と、同氏は述べた。

「現在、デジタル・トランスフォーメーションにおいて、オープンソース・ソフトウェアは不可欠なものになっている。オープンなテクノロジーと企業文化があれば、新たな問題にもスピーディに対応できる」(ホップマン氏)

レッドハットは、顧客とオープンな技術と文化を共有する場として、「Red Hat Open Innovation Labs」というラボを提供している。既に世界中の企業が同ラボを採用しており、国内ではふくおかフィナンシャルグループが採用している。

ホップマン氏は、企業のデジタル・トランスフォーメーションを支援するため、オープンなアーキテクチャ、プロセス、企業文化にフォーカスすると語った。

続いて、米国レッドハット シニアバイスプレジデント兼CTO クリス・ライト氏が、テクノロジーのビジョンについて説明した。同氏は、同社が掲げる「オープン・ハイブリッドクラウド」を促進しているトレンドとして、「モダンなアプリケーションのエコノミクス」と「分散型データセンターの変化」を挙げた。

モダン・アプリケーションは、オンプレミスのシステムを利用している従来型の企業において、データセンターの管理やレガシーなワークロードのクラウドへの移行において、問題を引き起こす。

ライト氏は、「オープン・ハイブリッドクラウド」のハイブリッドにおいては、「ベアメタル、プライベートクラウド、エッジ、仮想化データセンター、パブリッククラウドを網羅したオープンなエコシステムを構築する必要があるエッジコンピューティングにおいては、ベアメタルでコンピューティング機能が使えなくてはいけない」と語った。

また、「クラウド」においては、エッジ、仮想化データセンター、パブリッククラウドにおいて、一貫性が保たれる必要がある。これにより、オペレーションが簡潔になり、開発者の効率が高まるという。

また、機器の増加とスマート化によって大量のデータが発生することで、コンピューティング機能はネットワークのエッジに移動し、エッジにおいてもデータの生成と処理が必要になる。

レッドハット 代表取締役社長の望月弘一氏は、導入事例を挙げて

2020年度のオープン・ハイブリッド戦略の進捗状況を示した。同戦略は「ハイブリッドクラウド基盤における一貫性の追求」「クラウドネイティブなアプリケーションの開発におけるスピードへの貢献」「オートメーションと管理」を柱とし、戦略のフェーズから実践のフェーズへ進化することを目指している。

望月氏は、オープン・ハイブリッドクラウドを実現している企業の例として、同日にRed Hat Innovation Awards APAC 2019の受賞が発表されたNECと楽天を紹介した。

成田空港が来春に利用を開始する搭乗手続き「OneID」は、NECの顔認証システムが活用されるが、その基盤にOpenSfhitが採用されている。望月氏は、NECがOpenSfhitを採用した理由として「スケーラビリティ」「他のシステムとの連携性」「デプロイがスピーディー」を挙げた。

また、楽天モバイルは世界で初めての仮想化プラットフォームを構築したが、それを Red Hat OpenStack Platform、Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Ceph Storageによって構築した。楽天モバイルがこれらの製品を採用した理由は「堅牢性」「安全性」「リーズナブル」だという。

加えて、同日、レッドハットが野村総合研究所(NRI)向けのデジ タル・トランスフォーメーション人材育成プログラムを開発したことが紹介された。具体的には、座学による基本スキルの習得と体験型ワークショップを組み合わせて、アジャイル開発の実践的技能を体得できる包括的 な研修プログラムを構築した。同プログラムは、今後、NRIのITおよび開発に関わる社員に対し、段階的に導入される。