ドリブルで仕掛けるMF堂安律

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[11.17 キリンチャレンジカップ U-22日本代表 0-2 U-22コロンビア代表 Eスタ]

 厳しい言葉ばかりが口をついた。U-22日本代表MF堂安律(PSV)は「攻撃陣がゼロ点というのが今日の試合内容を物語っていると思う」と指摘。「個人的なチャンスも1、2本、右足で打ったぐらいで、ビッグチャンスらしいチャンスはなかった」。特に攻撃に連動性を欠き、堂安やMF久保建英の独力突破に懸けるしかなかった前半は課題ばかりが残った。

「5バックも正直、うまくいきそうな雰囲気がなくて、どうしようかなと考えながらプレーしていた。ハーフタイムにコミュニケーションを取ったけど、後半、4バックにしてから前線の選手が増えて、距離感が一気に縮まった」

 3-4-2-1でスタートした前半は1トップのFW上田綺世と堂安、久保の2シャドーが孤立。サポートも少なく、中盤や最終ラインから効果的な縦パスも入らなかった。「僕とタケ(久保)のところに入って前を向いても、(上田)綺世とタケしかいなくて、それしか選択がなかった」。森保一監督の代名詞とも言える3-4-2-1だが、堂安は広島監督時代との違いも口にした。

「森保監督が広島でやっていたときは2ボランチの一人が下りて4バックになって、一人がアンカーに残る4-1-4-1でポゼッションをしていた。今日の試合は2ボランチもシャドーも中にいて、センターバックが持ったときに僕とボランチのポジションがかぶって縦パスが入らなかった。(久保)建英がトップ下で俺がトップのほうがいいのかなと話したりもしたけど、うまくいかなかった」

 戦術面だけではない。「球際でも負けすぎている」。そう指摘した堂安は「“だれかが守ってくれるだろう”“次、守ってくれるだろう”というふうに見えたし、自分も体を張るシーンが少なかった。そこはチーム全員が持つべきところだし、そうでないと、もっとやられる」と自戒も込めて話した。

 基準としてあるのは昨年9月以降、定着しているA代表だ。「A代表のほうが体を張るところだったり、シュートブロックでも(吉田)麻也くんとか冨安とか、ボールを体に当ててブロックするのがうまい。僕の後ろには(酒井)宏樹くんもいる。もちろん、自分もそれを言うだけでなく、自分自身もやらないといけない」。1年以上もA代表の一員としてプレーしてきたからこそ、その違いが気になった。

 堂安にとっては、森保監督が率いる東京五輪世代の代表に招集されたのは今回が初めて。初めて顔を合わせる選手も多く、連係面は簡単ではなかった。「どうなんだろうと、半信半疑で試合をしていた。それがこういう結果、内容になったのは危機感でしかない。改善するところはいっぱいある」。コミュニケーションやコンビネーションは時間が解決できる部分もあるだろう。しかし、現実としてどれだけその時間が取れるのか。

 U-22日本代表は12月に長崎でキリンチャレンジカップを行い、来年1月にはタイで開催されるAFC U-23選手権に出場するが、海外組を招集する拘束力はなく、堂安の合流は難しいだろう。その後も来年3月の国際AマッチウィークにはA代表に招集される可能性があり、次に堂安が合流できるのは東京五輪直前の6月ということにもなりかねない。

「参加しないと限界はある。今回の1週間、多くのコミュニケーションを取って、高い意識で取り組んだけど、難しさを感じた。もっと考えてやらないといけない」。堂安の言葉が悲痛に響いた。

(取材・文 西山紘平)