私、清葉アキ子は現在45歳、絶賛婚活中。見た目はキレイなお姉さん系、都内出身、四年制大学を卒業後、編集兼ライターの仕事をしています。38歳から始めた婚活で体験したこと、わかってきたことを堅実女子の皆さんにお伝えできればと思い、ここで紹介します。婚活は、まさしくサバイバルなのです……。

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20年ぶりの邂逅

ふとしたことで久々に連絡をとることとなった20年来の友人がいる。20代半ばに同じ編集部で切磋琢磨してきた同い年の同期だ。彼女はたった1年でその編集部を去り、その数年後には私も転職をして、お互いに新天地で忙しくしていたため、なにかをきっかけに1年に一度連絡を取り合う程度だったが、5年ほど前に彼女が妊娠、出産をしてからは彼女自身と私とではライフスタイルも考え方も変わったため、すっかり疎遠になってしまっていた。

そんな彼女と、先日、久々に長電話をした(長電話自体がいまどき珍しい!)。

彼女は20代前半で知り合った男性と数年つき合ったのち、実家を出たいという気持ちが湧いた勢いで同棲。数年同棲していた家を出なくてはいけなくなったとき、新居を探す際、なんとなく結婚していたほうが見つけやすいとなって結婚することになったという。
「結婚も出産も全然したいとか思ってなかったんだけどね〜」と彼女。
「子どもつくるなら38歳がリミットかなってふんわりと思ったら、自然とできてた」。
「アキ子は考えすぎなんじゃないの?なるようになる。先々のことを考えていたらなにもできないし、いろいろ考えちゃうから思い通りにいかないって思っちゃうんじゃない?」。

一緒に働いていたときの彼女は頭より体が先に動くタイプ。ミーハーでお気楽でスーパーポジティブ。そのときその場の流れにふわっと乘って気ままに流されつつも、やりたくないことは決してやらない性格とあって、先輩たちから、「あの子、なんなの!?」といつも陰口をたたかれていたし嫌われていた。一方、どんなことでも嫌な顔をせず先輩たちをサポートし、大変な仕事も面倒な仕事も、いつか糧になると思ってこなしてきた私は、先輩たちから「キチンと考えて真面目に仕事をこなす人」と言われ、重宝されていた。

たしかに私は、体より頭が先で、考えすぎるタイプだ。子どものころ「わがままだ」と言われ続けたせいで、人のことより自分のことを優先させることも、自分の思い通りにふるまうことも「悪し」と信じていた。それに、自分の意見を持たないことや人に流されるような生き方は「浅はか」だと思っていた。その場の快楽を求めるお気楽人間を横目に、「苦労は買ってでもしろ」という信条で、先々のことまで慎重に考えて地道に生きてきたと思う。

仕事のことだけではない。苦労せず落とせて、自分の思うがままにハンドリングでき、浮気の心配もないから……という私から見たら限りなく“わがまま”な理由で選んだ彼氏は、女性免疫ゼロの“非モテ”男性。おつきあい中はお財布いらずのデートは当たり前、もちろん旅行も代金(現地でのれこれ含む)は全部彼氏持ち。突然呼び出す、好き勝手言うなんてあたりまえ。同棲することになったときも家賃も引っ越し代も全部、彼が支払ったという。親しき仲にも礼儀あり、持ちつ持たれつでお互いの歩み寄り(努力)って必要じゃない?と思った私。

「彼氏とはいえ、そこまでわがまましていたら嫌われちゃうんじゃないの?」って言うと、彼女は「え、自分がひとりのときより楽にならなきゃ、つき合う意味ないじゃーん!ちょうど目の前にドンピシャな“非モテ”クンがいたから落としておいた〜」とけらけらと笑っていた。私自身、彼氏選びに、職業や学歴、顔などはそう気にしていないほうだったが、さすがに「でも、“非モテ”のオタク系でしょう?」ってどこかで思っていたところがあった。「そんな適当なところで手をうってるけど、単に彼氏がほしいだけで、将来を見据えて真剣につき合う気がないんだろうな〜」っても思っていた。

現実を目の前にして思う……「私って考えすぎ?」

だが、どうだ!先々のことまで慎重に考えていた私が、いま、独身。彼女は、その気もなかったのに、同棲、結婚、出産、という順風満帆な人生を送っている。まったく計画性のないお気楽な毎日を送っていた彼女が!!

「理想が高すぎるからでしょう?」「選り好みすぎじゃないの?」「考えすぎじゃないの?」

そんな言葉はいろんな人からさんざん聞いた。「本気で結婚したいわけじゃないからできないのよ!」これもいつも言われるやつ。

久々につながったその彼女からも、同じことをこんこんと言われた。

みんな、人を巻き込む大きなことに対して、いろいろ考えちゃわないの!?あぁ、こうやってまたいろいろ考えてしまう。

やっぱり、私って、考えすぎなのかな……。

彼女と私、どこで人生が大きく分かれたのかな……?

〜その2〜に続きます。