この世代の10番を背負う三好。久保(右)らとのポジション争いは熾烈だ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 U−22代表で10番を背負う三好康児は、11月17日のU-22コロンビア代表との試合を心待ちにしている。

「国内でやれるというのは嬉しいことですし、アンダーの代表はずっと海外でやることが多かったので、自分たちのプレーを国内の人たちにアピールできる良いチャンスだなと思います」

 森保監督が指揮を執るようになってから、この世代が国内で対外試合を行なうのは、今回が初。「日本はやっぱり落ち着きますし、時差はありますけど、帰ってこれる嬉しさはあります。そこはプレーでも良いほうに働くんじゃないかなと思います」と三好は言う。

 今夏、三好はベルギーのアントワープに移籍。かねてより願っていた海外移籍を実現させた。11月10日のクラブ・ブルージュ戦では、リーグ初先発を果たすと、持ち前の攻撃センスを発揮し、2−1の首位撃破に貢献している。

「ベルギーに行って変わったところ? なんですかね。まだ3か月しか経っていないので、なかなか自分で実感するところもないですけど、より結果にはハングリーになっています。それは代表でもそうですし、常に競争のなかで、いろんなプレッシャーを感じながらプレーしていくのは、自分の力になっているかなと思います」
 
 よりハングリーになった三好が直面するのが、U-22代表での熾烈なポジション争いだ。特に今回、三好と同じシャドーのポジションには、A代表にも選出されている堂安律と久保建英や、10月のブラジル遠征から存在感を高めている食野亮太郎という、いずれも海外クラブに所属する実力者が揃う。この世代の10番を背負い、これまでレギュラーに君臨していた三好と言えど、ポジションは確約されていない。

 それでも三好に焦りはない。

「それぞれ特徴も違いますし、力のある選手もいますけど、自分には自分の特長があります。そこは競う競わないじゃなくて、もちろんポジションは争いますけど、自分の色を出すのは自分しかできないですから。同じプレーをするわけではないので、出た時に、しっかりと自分の仕事をして、自分のプレーを出せればいい。どんな試合でも、自分が出来る最高のパフォーマンスを出したいと思います」
 特に三好がこだわっているのが、チャンスメイクだ。「ボールを触れれば全部をゴールにつなげるくらいチャンスを作り出すのが自分の特長。そこは他には負けないと思っています」と力強く語る。

「毎回そうですけど、代表は自分の実力が試される場だと思っています。普段ベルギーでプレーしているよりは、国内の試合は注目度が高いので、そこでもしっかりとプレーをする。そういう力を試される部分もあるのかなと思います」

 常に実力が問われる代表の舞台――。多士済々なメンバーが揃う今回のU-22コロンビア戦でも、三好は自分の強みを発揮し、10番の価値を示せるか。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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