まるごと記者会見 メドベージェフ「まだ遠い」ATPファイナルズ4日目(後編)

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「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10日〜17日/室内ハードコート)の大会4日目、男子シングルスのグループ「アンドレ・アガシ」第2戦で、世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)が世界4位のダニール・メドベージェフ(ロシア)と対戦。マッチポイントを握られながらも意表を突く鮮やかなドロップショットしのぎ、驚異の逆転を見せたナダルが6(3)-7、6-3、7-6(4)で勝利した。勝利まであと1ポイントまで迫ったメドベージェフの試合後の記者会見の内容は以下の通り。(後編)


Q:昔、似たような状況を覚えています。クイーンズの大会だったと思います。自分のミスショットでポイントを失うと、自分のボックスに向かって親指を立てる仕草です。どういった意味合いでしょうか?コーチに対して“わかってる。大丈夫!”といったような意味合いでしょうか?


「大きい意味は無いよ。正直言うと、内心色々と感じている。いいものじゃない。特に若い時に苦しんだ気持ちだよ。若かった時は本当に狂っていたと思う。自分に対してミスが許せなかった。すぐラケットをフェンス外まで投げ出してた。とにかく、そういった態度や精神状態をなくそうとずっと努力している。ずいぶんよくはなったとは思うけど、まだまだだね。親指はただの感情の表れかな。ラケットをたたきつけるのと同じような感情なんだよ。それは怒りであり、チームからくるのはよくないよね。僕の味方だからね。コート外だとすぐわかるけど、コート上だと感情が先走っているから難しいんだよ。質問に答えていないかもしれないけど、コート上で感情をコントロールするのに苦労はしている」

Q:試合結果や大会としての結果は別として、あなたはすごいシーズンを経験しました。


「はい」.

Q:いろいろあると思いますが、例えばここ最近どうやって準備をしますか? 試合をいっぱいするので練習量を減らしているとか?何か制限されていますか?8月の頃と現在では試合や練習が変わったりしていますか?


「いや、実際練習は今までと同じだね。きつい練習をすることで体力的に100%の状態を維持するためにね。質問自体はチームに対して、来年どうするかという質問だよね。毎年、シーズン終わってからどうやったらよりよくなるのかを分析するんだよ。練習量も減らすかもしれないし、逆にもっともっと激しくするかもしれない。チームと相談かな。来年に向けた質問だからね。今に関していうと、ルーティンとしてやっている練習は今まで通りだね。体力的な課題はなくて、今は精神的な課題に取り組むよ」


Q:2セットの最後の方、私として正直あきらめを少し感じました。それで第3セットに気もちを切り替えたように見えました。私の勝手な思い込みでしょうか?


「ポイントをあきらめることは絶対ない。それは馬鹿げている。とくにナダルみたいな人にはね。そういった隙間をナダルは絶対見逃さないからね。だから、ポイントをあげるようなことは絶対にない。テニスの試合は自分対対戦相手で相手がナダルで彼が5-3だったら彼は死にもの狂いでセットを終わらせにくる。タフな状況だよ。ゲームポイントを握っていたけどね。ファーストサーブがあまり入らなかったよね。6-3で負けてから初めて、第3セットという意識をした。だから、あなたの思い込みです。こういった試合は結構キャリアの中で経験しているけどね」


Q:全体を振り返って、先日のステファノス・チチパス(ギリシャ)との試合と比較していかがでしょうか?今日の方がいいテニスを出来ましたか?


「今日のほうがよかったよね。自分が望んでいるレベルからはまだ程遠いけどね。でも今日のほうがよかった。後、1試合残っているからね。準決勝とか考えられないかもしれないけど、とにかくより良くできるように頑張る」

Q:先日のチチパス戦を今日のレベルで臨んでいたら勝てたと思いますか?


「それは難しい質問だよ。どんなに素晴らしいプレーをしても負けることもあるからね。もうちょっと勝つチャンスはあったかもしれないけど、勝てたかは別の問題。負けているわけだから、それ以上言えないよね」


(テニスデイリー編集部)

※写真はATPファイナルでのメドベージェフ