W杯予選4試合連続ゴールとなる先制のPKを決める南野(提供・共同通信社)

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 「W杯アジア2次予選、キルギス0−2日本」(14日、ビシケク)

 F組で世界ランキング28位の日本はMF南野拓実(24)=ザルツブルク=の先制PKなどで同94位のキルギスを2−0で下し、4連勝を飾った。南野はこれで国際Aマッチ5試合連続得点。日本代表史上初のW杯予選初戦から4試合連続得点となり、1993年・W杯米国大会予選のFW三浦知良の3試合連続を上回った。これで年内の予選は終了し、来年の初戦は3月26日のミャンマー戦。19日にはベネズエラとの国際親善試合(パナソニックスタジアム吹田)に臨む。

 金字塔を打ち立てた。MF南野が代表では自身初となるPKで先制点を決め、W杯予選開幕から4試合連続ゴールを達成。1993年の米国大会1次予選でFW三浦知良が記録した3試合連続ゴールを26年ぶりに塗り替えた。さらに国際Aマッチ5試合連続ゴールは木村和司、渡辺正、釜本邦茂以来史上4人目。4戦連発が最高だったカズを上回り、2つの記録で“帝王”が“キング”を超えた。

 その瞬間は前半41分に訪れた。MF遠藤の縦パスに抜け出し、ペナルティーエリア内に侵入。「ゴール前でのしたたかさは世界と対戦した時いつも感じる部分」と飛び出したGKのファウルを巧みに誘いPKを獲得した。「決めてやろうという気持ちだった」と迷いなく右足を振り抜き、右隅に突き刺した。

 森保体制最多得点を更新する11得点目。国際Aマッチ出場は22試合目で、2試合に1得点のペースでゴールを積み重ねている。19歳でオーストリアに渡って6季目。「(ペナルティー)ボックス内でのポジション取りのこだわりは、欧州に行って成長している部分。最後の部分で顔を出す回数は意識している。走っている回数と量、仲間とのタイミング、そういうのが合ってこないとゴールできない」と、量産の秘訣(ひけつ)を明かす。

 育成年代から南野を知る同学年のFW鈴木は「昔からゴール前のうまさはピカ一だった」と振り返るが、スマートな点取り屋という訳ではない。愚直に幾度となくゴールに迫り続けた結果でもある。PK獲得のシーンも遠藤のパスはMF伊東に送ったものだったが、南野は「スペースにボールが来そうな感じがあった」と既に走り出していた。果たしてボールは南野の足元に収まり、値千金の先制点につながった。

 親善試合ベネズエラ戦に参加せず、12月の東アジアE−1選手権も招集外が濃厚な南野にとっては事実上、年内最後の代表戦。自身のゴールとW杯2次予選4連勝で締めくくり「結果だけ見れば、これ以上ない」と充実感を漂わせた。次戦には日本最多タイとなる6戦連発の期待も掛かるが「記録にこだわりはない。(自身の得点が)チームの勝利より先にくることはない」と強調した。風格すら漂わせる24歳の若き“帝王”が、W杯への旅路をけん引する。