今季からチェルシーを率いている元イングランド代表ランパード。 (C) Getty Images

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 フランク・ランパード監督が率いるチェルシーは、プレミアリーグで6連勝中と好調を維持している。2位レスターと勝点26ポイントで並ぶ3位につけている。補強禁止処分の影響がありながら、若い選手が多いチームでここまでの成績を収めている点は、上出来と言えるだろう。

 その要因のひとつは、若手を厳しくコントロールする内部規律にあるのかもしれない。現地時間11月12日に『Telegraph』紙など英メディアが報じたところによると、選手たちが遅刻した場合などの罰金処分の内容が発覚したのだ。

 それによると、チェルシーの選手たちは、練習開始に遅刻した場合、2万ポンド(約280万円)を支払う決まりだという。ほかにも、もし負傷や病気をしていた場合、休日前日や練習1時間半前に報告しなければ1万ポンド(約140万円)の罰金を科される。

 ほかにも、「48時間前に監督ないしアシスタントコーチに申告せず試合後にチームバスで戻らない」、「クラブやコミュニティーの任務を拒む・出席しない」などの場合は、5000ポンド(約70万円)の罰金となっている。

 さらに、試合日やトップチームの出発時間、治療・診療予約の時間に遅刻した場合は2500ポンド(約35万円)。練習集合時間については、以降15分ごとに2500ポンドが増えていくシステムだという。また、ジムでのアップへの遅刻や、チームの食事およびミーティング中に携帯電話が鳴った場合、移動や試合日の服装規定違反は1000ポンド(約14万円)。ミーティングへの遅刻は1分ごとに500ポンド(約7万円)が上積みされる。

 各種の罰金はそれぞれ14日以内に支払わなければならず、それを過ぎれば金額は倍になる。なお、支払われたお金はクラブの活動やチャリティー活動に使われるという。

 罰金のほかにも、家族やゲストの練習見学は遅くとも24時間前に監督から許可を得る、公式の訪問でない限り代理人の練習場入場を認めない、ドーピング対策で休日の国外旅行は報告の必要ありなどの規則が定められているという。

 厳しいルールをもうけるかどうかは、指揮官の考えにもよる。ランパード監督は若いチームには規律が必要と考え、現時点で「その決断は間違っていない」(『Telegraph』紙)と評価されているようだ。レジェンドの管理の下で、チェルシーはどこまで飛躍できるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部