メンタルヘルスの問題を抱える人々を、テキストメッセージでサポートするサービス「シャウト(Shout)」を今年立ち上げたキャサリン妃&ウィリアム王子。現地時間の11月12日、夫妻は西ロンドンで行われたシャウトの祝賀会に参加し、サービスを運営するボランティアたちと交流した。

夫妻はトルバドゥール・ホワイト・シティ・シアターで行われた祝賀イベントに参加し、シャウトのボランティアたちと交流した。イギリス中から集ったボランティアは、メンタルヘルスの問題に苦しむ人たちを無償でサポートしている。

「ジョセフ(Joseph)」のワインレッドのパンツに、「スマイス(Smythe)」のツイードジャケットを合わせたスマートな装いで登場したキャサリン妃と、スーツ姿で現れたウィリアム王子は、午前10時半に到着し、シャウトで働く人々と談話。24時間年中無休のテキストメッセージによるこのサポートは、人々が恐れや恥を感じることなく連絡できることを重視しており、ボランティアたちはこれまでに、危険な状況にある人々と14万5000件もの会話を交わし、600万件のメッセージを送信し合っている。

このサービスは、メンタルヘルスのチャリティ「ヘッズ・トゥギャザー(Heads Together)」のキャンペーンを通じて得たロイヤル・ファウンデーションの資金300万ポンド(約4億2000万円)を投じて研究開発されたもの。夫妻は今回の訪問で、シャウトの影響に関する最新の資料を受け取った。

その資料からは、テキストメッセージのサービスを受けた人のうち75%が25歳未満で、最も相談が多かった話題は自殺(37%)、うつ(36%)、人間関係(29%)、不安(31%)、孤立(19%)、自傷行為(17%)だったことがわかった。シャウトでは現在1500人のボランティアが活動しており、その他にもトレーニングを修了したボランティアたちが毎週活動に加わっている。

以前は、“ファブ4”こと若き王室メンバー4人(キャサリン妃&ウィリアム王子、メーガン妃&ヘンリー王子)が揃ってシャウトのボランティアたちと交流し、同サービスに対する継続的で実践的なサポートについて語った。そして今回のイベントでは、夫妻との記念撮影の前に、シアターでスペシャルパフォーマンスが披露されたそう。ボランティアの多くが自宅で仕事をしているため、この祝賀会はボランティアの人々にとっても貴重な交流の機会となったもよう。

今年5月にこのプログラムを立ち上げた際、キャサリン妃は「シャウトの活動はとても重要だと感じています」「本当に必要とされる時にサポートを提供することで、(メンタルヘルスの問題を抱える人々が)生活を立て直す機会を生み出すことができます。同時に、柔軟にボランティア活動をする素晴らしい機会でもあり、私自身も心から情熱を傾けています」と語っている。

このシャウト、今後も多くの人に救いの手を差し伸べてゆくことになりそう。

Photos: Getty Images Translation: Masayo Fukaya From TOWN&COUNTRY