記者会見で資金調達交渉の現状を説明するジャパンディスプレイ(JDI)の菊岡稔社長=13日午後、東京・日本橋兜町の東京証券取引所

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 経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)が13日発表した2019年9月中間連結決算は、純損益が1086億円の赤字(前年同期は95億円の赤字)となった。

 主力の白山工場(石川県白山市)の稼働低下に伴う減損損失を計上したほか、台風15号の被害でも損失が出た。この結果、9月末時点で負債が資産を上回る債務超過の額は1016億円と、6月末の772億円からさらに膨らみ、再建に向けて不透明感が増した。

 売上高は前年同期比11.0%増の2377億円と増収を確保した。菊岡稔社長は、米アップルの新型iPhone(アイフォーン)向けの受注が伸びており、売上高は回復傾向にあると指摘した上で、「下期からは黒字を定着させる」と強調した。ただ、世界的にスマートフォン市場の成長は鈍化。中韓メーカーとの競争激化もあって事業環境は厳しく、予断を許さない。

 債務超過の解消に向け、JDIは、9月に資金支援からの撤退を表明した中国の投資ファンドと話し合いを続ける一方、「独立の投資家とも協議を進めている」(菊岡社長)と説明した。最大顧客のアップルや筆頭株主の官民ファンドINCJ(旧産業革新機構)の支援を含め、計画通り資金調達を実行すれば来年3月末には671億円の資産超過に回復するとの見通しを示した。