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11月9、10日に兵庫県神戸市「神戸ポートピアホテル」で第32期竜王戦七番勝負(主催:読売新聞社)が行われ、豊島将之名人が広瀬章人竜王に勝利。シリーズ成績を3勝0敗として、竜王奪取まであと1勝としました。

○4人目の竜王・名人まであと1勝

豊島名人が先手で、戦型は角換わりの最新形へと進みます。豊島名人が仕掛けてペースを握ったかに見えましたが、広瀬竜王の辛抱が実を結び、後手優勢で終盤戦へと向かいます。しかし最終盤、広瀬竜王が着地に失敗して形勢が逆転。最後は豊島名人が広瀬玉を即詰みに討ち取って、157手で勝利しました。

現在、将棋のタイトル戦は竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖の合計8棋戦。その中でも竜王と名人は別格(この2つは同格)とされています。例えばそれ以外、6つのタイトルのうち2つを持っている棋士の肩書は「二冠」となりますが(叡王と王座を保持する永瀬拓矢二冠が例)、竜王と名人を持っている場合の肩書は「竜王・名人」です。竜王とほかの6棋戦のタイトルを持っている場合でも「二冠」、「三冠」となるのではなく、肩書はやはり「竜王」ですし、それは名人も同じ。竜王と名人は、それだけ特別なタイトルだといえるでしょう。

これまで「竜王・名人」を名乗ったのは、羽生善治九段、谷川浩司九段、森内俊之九段の、わずか3名のみ。いずれも永世称号の資格を持つ超一流棋士です。ちなみに同時という条件をなくしたら、佐藤康光九段が竜王と名人を獲得していますが、それでもわずかに合計4名です。竜王と名人の両方を取ることが、いかに難しいか分かるでしょう。その栄誉に、豊島名人はもう手の届くところまできました。

一方、あとがなくなった広瀬竜王。さすがに大ピンチなのは間違いないですが、諦めるわけにはいきません。将棋界で初めて3連敗後の4連勝が起きたのは、この竜王戦でした(第21期、渡辺明竜王が羽生名人に勝利)。また、これまで3連敗ですが、先手番を落としたのは1局だけです。次の第4局は有利とされる先手番で、ここで勝つと流れが変わるかもしれません。

豊島名人が4人目の竜王・名人となるのか、広瀬竜王が巻き返しを図るのか。注目の第4局は11月21、22日山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。