「ショットがボロボロ」と振り返った渋野(C)日刊ゲンダイ

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【TOTOジャパンクラシック】最終日

女子プロ随一の人格者・笠りつ子の暴言騒動に「意外」の声

 初日から首位キープの鈴木愛(25)が最終日もスコアを5つ伸ばして通算17アンダーの完全優勝。今季2度目の2週連続Vで6勝目(通算15勝)。賞金ランクでも13位に終わった渋野日向子(20)を抜いて、首位・申ジエに約686万円差の2位に躍り出た。今大会は米女子ツアー共催のため、鈴木は来年の米ツアー出場権も獲得した。

「今まで米女子プロのレベルに達していないと思っていた。今回の優勝で米ツアー参戦を一晩じっくり考えたい」(鈴木)

 渋野もメジャー全英女子オープン優勝により米ツアー出場資格を手にしたが、「覚悟ができていない」と来年も日本を主戦場として戦い、そして2021年からの挑戦を視野に入れている。

「畑岡奈紗のように若いうちに早く行ったほうがいい」という声は多いが即断できないのはなぜか。「東京五輪の出場権がかかっているからでしょう」と評論家の菅野徳雄氏がこう言う。

「米ツアー参戦1年目は、畑岡もそうだったが苦労する。ゴルフをする以前に、言葉や習慣など環境がまったく違い、自分を見失ってしまうこともある。それに海外で結果を出せずに世界ランクを落とせば、東京五輪に出場できないリスクも出てくる。ただ、過酷な米ツアーで戦えば、それだけでメンタル面も強くなる。日本で一番になっても世界では認められない。プロなら世界レベルでものを考えなければいけない。他のスポーツもそうだが、世界を目指さない競技はマイナーになってしまう」

 国内転戦のほうが、時差のある米ツアーより体への負担ははるかに少ない。今は宅配システムも完備されて、重いキャディーバッグを担いで飛行機に飛び乗る必要もない。米ツアーのように地域によって芝質が大きく違うこともない。苦労して多種多様な技を習得しなくても、日本なら大金を稼ぐことができる。

 国内仕様でいいのか、それとも世界の頂点を目指すのか、プロとしての矜持が問われている。