『ライフル・イズ・ビューティフル』 10月13日(日)より毎週日曜23:00〜 TOKYO MXほかにて放送
(C)サルミアッキ/集英社・千鳥高校射撃部

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最新5巻発売中
著者:サルミアッキ/発売元:集英社/価格:600円(税抜)
連載:https://tonarinoyj.jp/episode/13932016480028985966

TVアニメ放送直前! メインキャスト4人が、原作の魅力を語る――『ライフル・イズ・ビューティフル』ライフリング4座談会(前編)

射撃という、非日常の世界へようこそ

 銃なんて、触ったこともない――。そういう人は多いだろう。日本では銃砲刀剣類所持等取締法で銃砲を持つことが厳しく制限されており、日常で生活するうえで銃と触れ合うことはほとんどないはずだ。

 そんな人に射撃競技の面白さをわかりやすく伝えてくれるコミック/アニメが『ライフル・イズ・ビューティフル』である。

 千鳥高校の射撃部に入った新入生・小倉ひかりは、幼なじみの渋沢泉水、中学最後の大会でひかりに負けた姪浜エリカ、ジュニア大会で入賞するほどの腕前を持つ五十嵐雪緒とともに、ビームライフル射撃競技に打ち込むことになる。

 ひかりがビームライフルを構える。

 制限時間が迫り、残弾はあと一発。いまからじゃみんなに勝てないのかもしれない。でも、最後くらい……!

 ひかりの表情が変わった。

 心臓の呼吸がドクンドクンと高まる。彼女の人差し指が、ビームライフルの引き金にかかり、少しずつ力は入っていく。心臓の鼓動が少しずつ遅く感じられるようになり、時間が止まったような瞬間が訪れる。

 くしゅん!……バシュウウン

 ひかりはくしゃみをしてしまい、地面に向かってビームライフルを撃ってしまった。わあああん!と、ひかりは白目になってしまうのだった。

豊富な「あるある」ネタが、射撃競技の奥深さを感じさせる

 女子高生たちの射撃ライフの中で描かれるのは、射撃競技の生の姿。本作は、女子高生たちを主人公にした日常4コマ漫画/日常アニメではあるが、だからといってビームライフル射撃競技をイージーに描いたり、ライトなスポーツとして扱ったりはしていない。射撃競技の本質を軽んじてはいないのだ。

 たとえば、射撃の時に使うライフルジャケットは、使用者それぞれのオーダーメイドで値段も高いとか。体のブレを抑えるために硬い生地でできていて、着ているとすぐに汗をかいてしまうとか。脱がないと移動するのが大変なのだとか。ビームライフル射撃競技の基本的なルールを丁寧に説明しながら、標的装置(=的)にビームを当てる難しさや面白さを、丁寧に描いている。

 ビームライフル射撃競技を知っている人にとっては「あるある」のおなじみネタとして、知らない人にとっては「なるほど」の新情報として、具体的なエピソードを挟みつつ、射撃競技を真摯に描いているのだ。

 射撃競技は基本的にメンタルスポーツだ。筋力や体力も欠かせないが、どちらかというと精神力や集中力がモノを言う。だからこそ、男性、女性といった性差を越えて、競い合うことができるスポーツである。女子高生が主人公であっても、射撃競技の本質は見事に描かれているのだ。

団体戦でさらにふくらむ射撃競技の面白さ

 やがて物語は、千鳥高校射撃部が対抗試合に挑んだり、大会に挑んだりするという展開になっていく。ここで本作が踏み込んで描いているのが、高校の射撃部の実態だ。

 普通の生活じゃ、銃を撃つなんてことはない。だけど、全国100校以上の高校には射撃部があり、多くの高校生がビームライフル射撃競技に挑んでいるのだ。とはいえ、試合ができるような広い射場を持つ高校はあまりない。ビームライフル射撃の試合をするときは、ホールを使ったり、体育館を借りたりして、なんとか試合をすることになる。そういった生々しい描写の中で、「射座(自分が撃つ場所)」、「射群(撃つ順番)」といった専門用語を説明しつつ、射撃競技の団体戦と個人戦の違いも、わかりやすくギャグも交えて見せていくのだ。

 撃ったあとも一喜一憂することなく、淡々と進んでいく試合風景。だが、そこには目に見えない心理戦が繰り広げられている。それぞれの選手は試射(練習)と本射(本番)ができ、規定時間内に規定数を標的装置に向けて撃ち、当たった場所で得点を競うことになる。天候や気温で変わるコンディション、精神状態で揺れる銃口。そこでいかに「腹をくくり」「勝負強さを発揮していく」か。仲間からの信頼を一身に受けることで、思わぬ実力を発揮できるときがある。そんなマインドスポーツの奥深さが、本作では描かれているのである。

そして、ビームライフルからエアライフルへ

 原作となるコミックス第5巻では、千鳥高校射撃部はビームライフルからエアライフルへ転向することになる。

 ビームライフルの扱いには特別な免許は必要なく、誰でもすぐに撃つことができるのだが、エアライフルは公安委員会に「銃砲所持許可」の申請をする必要があり、様々な手続きをしなくてはいけない。こういった「銃砲」のシビアな一面もしっかり描かれているところも本作の魅力のひとつと言えるだろう。

 銃なんて、触ったこともない――。そういう人はぜひ、本作のコミックを読んだり、アニメを観てみるとよいだろう。射撃の奥深さを、女子高生たちのふんわりした楽しい日常とともに味わうことができるはずだ。きっと、日常の向こう側にある、非日常のスリルがそこにある。

文=志田英邦

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