J1昇格目前の柏はリーグ最少の32失点

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[11.9 J2第40節 柏3-0鹿児島 三協F柏]

 前節・大宮戦での逆転負けを引きずらず、攻めては3ゴール、守っては今季19回目の無失点。「残りの戦いを有利にするためにも非常に大事な一戦」(ネルシーニョ監督)を制した柏レイソルがJ1昇格に王手をかけた。

「先制が早い時間に取れたので少し落ち着いてできた部分はありましたけど、イージーなミスも多かった。カウンターでいくところでフィニッシュしきれないとか、修正する部分はあったけど、結果がいまは大事」。DF鎌田次郎は、鹿児島ユナイテッドFC戦での快勝を振り返った。

 DF染谷悠太の出場停止を受けてセンターバックに入ったのは、5試合ぶりの先発となった鎌田だった。キャプテンマークを巻いた背番号2が声を張り上げてピッチで味方に出す指示は、スタンド席まで響いていた。

 ショートパスをつないで組み立ててくる鹿児島ユナイテッドFCに対し、高い位置でボールを奪ったり、相手のパスミスを誘発する場面が目立った。「瀬川(祐輔)が特にプレッシャーをがんばってくれて、前線の選手が上手く配給されないようにコースを限定してくれていたので、後ろはすごい狙いやすかった。山下(達也)も含めて強くいけた部分は多かった」。何度かフィニッシュまで持ち込まれるも、GK中村航輔の好セーブもあってリーグ最少失点の守備陣は最後までゼロで終えた。

「どうにか先に我々が取ればチャンスはくる」。鹿児島の金鍾成監督は、0-2で迎えた後半での巻き返しを狙ったが、後半18分、セットプレーで3点目を許してしまった。「セットプレーの対応をしていたけどやられてしまった」と金監督。柏の鎌田は「セットプレーは昨日練習した中でミカ(オルンガ)がヘディングで取ったりしていたので自信はあった」とFWオルンガの3点目は狙い通りであったことを明かした。

 勝ち点3をつかんだ柏は、本日開催する徳島対横浜FCで、3位の横浜FCが引き分け以下に終わると、勝ち点差は7以上となり2位以内が確定。2試合を残してJ1昇格が決定する。

(取材・文 奥山典幸)