現地での下馬評は日本の圧倒的有利。しかし結果は……。(C)Getty Images

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 U-17ワールドカップの決勝トーナメント1回戦で、フランス、ブラジル、パラグアイとともにグループリーグでは「ベストチーム」だった日本が、ぎりぎりで16強に勝ち上がってきたメキシコによもやの敗退を喫した。

 メキシコは特別いいプレーをしたわけではない。苦労をして勝利したわけでもない。メキシコが勝ったというより、日本が負けたと感じる試合だった。

 2-0で終了のホイッスルが鳴ると、メキシコの選手たちは泣いて喜んでいた。彼らにとっても、それほど意外な勝利だったのだ。
 
 試合後のインタビューで、メキシコのマルコ・ルイス監督は、「対戦相手が日本だと分かって時、選手たちはがっかりしていた」と明かした。

 だからこそ、「正直、もっとハードな試合になると思っていた」という率直なコメントもうなずける。

「選手たちには、我々はベスト16には入れたのだから、後はできるだけのことをするだけだと言っていた。日本がレベルの高いチームだということは皆よく知っていた。しかし、我々はその日本を下した」

 誇らしげな指揮官は、最後にこう言い残した。

「今日はメキシコにとって最高の日だ」

取材・文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。
8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。