ガイ・フォークスの仮面をつけたデモ参加者。香港にて(2019年10月6日撮影)。(c)Nicolas ASFOURI / AFP

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【AFP=時事】香港民主活動家らの個人情報が、「鉄壁」ともいえるほど匿名性の高いウェブサイトでさらされている。ロシアのサーバーを使っているこのサイトは中国共産党関連団体の後押しを受けており、掲載を止める手だてはほぼないという。

 著名活動家、ジャーナリスト、議員ら抗議活動を支援している約200人が、8月に開設されたサイト「香港リークス(香港解密、HKLeaks)」で、ドキシング(ネットで他人の個人情報を不正に入手しさらすこと)の被害に遭っている。

 民主派の香港中国語日刊紙「蘋果日報(Apple Daily)」の女性記者はAFPに、「脅迫電話が何百本もかかってきた」と話す。「私をビッチや売春婦と呼び、用心しろとか殺すぞとか言われた」。この女性はサイトを閉鎖できないと分かったため、流出した電話番号を一時使用停止にした。

 蘋果日報はさらなるドキシング被害を防ぐため裁判所に申し立て、削除命令を出してもらったが、この記者の個人情報は今も香港リークスに残っている。

 香港では、電話番号などの特定の個人情報を本人の同意なしに公開するのは違法だ。

 香港個人資料私隠専委公署(PCPD)のスティーブン・ウォン(Stephen Wong)氏は9月17日、すべての投稿を削除するよう香港リークスに命じた。

 だが、香港リークスは今もネット上に存在している。トップページには中国語で「彼らが何者か、なぜ香港をめちゃくちゃにするのか知りたい!」と書かれており、黒い服を着たデモ隊の写真が掲載されていた。サイト内には数百人分の氏名や住所、電話番号といった個人情報とそれぞれの「悪行」の詳細も掲出されている。

 ソーシャルメディアの監視プラットフォーム「クラウドタングル(CrowdTangle)」のデータによると、香港リークスの投稿をシェアしているフェイスブック(Facebook)のページには、200万人以上のフォロワーがいる。

■問題は香港リークスの高度な匿名性

 問題は、香港リークスが非常に高度に匿名性を保っていることだと専門家らは指摘する。香港リークスはロシアのサーバーに匿名で登録されており、AFPの調査によると8月以降3回もドメインが変更されている。

「このサイトは身元ができるだけ特定されないよう非常にうまく設計されているようだ。情報が漏れる恐れのある外部サービスをあまり使用していない」と、ファクトチェック・サイト「リード・ストーリーズ(Lead Stories)」の共同創設者マールテン・シェンク(Maarten Schenk)氏は話す。

 ドメインの登録事業者に情報を提出させるには裁判所命令が必要となるが、香港リークスの背後にいる人物らはビットコインで支払いを行っている可能性があり、いずれにせよ追跡は不可能だろうとシェンク氏は指摘する。

 香港警察にドキシングをした民主化デモ参加者もいる。PCPDの報道官によると、6月の抗議デモ発生以降、約2000件のドキシングが確認されており、その約半数が警察に対するものだった。だが、警察に対するドキシングはそれほど組織化されておらず、特殊または匿名性の高いサイトは使われていない。

■背後に中国共産党の影

 一方、香港リークスは複数の中国共産党関連団体の後押しを受けている。例えば、中国共産党の青年組織「中国共産主義青年団(Chinese Communist Youth League)」は、中国版ツイッター(Twitter)「微博(ウェイボー、Weibo)」の公式アカウントで、香港リークスを推奨していた。また、国営中国中央テレビ(CCTV)や中国共産党機関紙、人民日報(People's Daily)系の環球時報(Global Times)もウェイボーで同様に香港リークスを勧めていた。

 一部のドキシング被害者は、中国当局の関与を非難している。

 AFPの取材に応じたあるデモ参加者は香港リークスで住所をさらされたが、実は偽のものだったと語った。8月に中国本土からの出張帰りに5時間にわたり厳しい尋問を受けた際、中国警察に伝えたもので、それ以外にこの偽住所を使ったことはないという。「この偽住所と同じものが香港リークスに上がっていた」とこの男性は指摘した。

【翻訳編集】AFPBB News

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