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正月に使ったしめ縄は使用後どうしたらいいの?

木村:「鈴木君、あけましておめでとう。今年もよろしく」

鈴木:「木村君、こちらこそ。今年も面倒を見てね」

木村:「何言ってんの。それはこっちのセリフ。ところで、鈴木君の家はしめ縄を飾る?」

鈴木:「うん、飾るよ。どうして?」

木村:「毎年のことなんだけど、うちのおカアチャンはしめ縄で悩んでいるんだ」

鈴木:「へえ、どんな悩み?」

木村:「最近では、しめ縄はほとんどの場合近くのスーパーマーケットで買うよね。30日に飾って、松の内が過ぎると外す」

鈴木:「うん、うちもそうだ。時々、一夜飾りを知らない家は31日に飾っているけどね」

木村:「うちのおカアチャンは外したしめ縄の処理で困っているんだ。ゴミと一緒に捨てるわけもいかないでしょう。」

鈴木:「そうなんだよ。しめ縄をはじめ、正月の飾り物が売れなくなっている理由がそこにあるんだ」

木村:「あっ、鈴木君! いいことを知ってそう!」

鈴木:「あるスーパーマーケットで、正月のしめ縄、飾り物が売れなくなったので、パートさんにアンケート調査した。家庭の主婦であるパートさんからの意見は『正月明けに神社へ納めたり、どんど焼きに持って行くのが面倒。でもゴミとして捨てのも心苦しい』というものだった」

木村:「うちのカアチャンだけじゃなかったんだ! 悩んでいたのは」

鈴木:「そのスーパーマーケットは一計を案じ、年末のチラシ広告に『お買い上げのしめ縄、正月飾りを当店にお持ちください。責任を持って神社へ奉納します』と入れた。するとしめ縄、正月飾りの売上げが2倍になったそうだ。そもそも、しめ縄の正式な処分方法を知らないものね。地方によって多少異なると思うけど、松の内明けの14日ないし15日を過ぎたころにどんど焼き(左義長)が行われるから、そこへ奉納すれば、済むことなんだけど」

木村:「うちの近くのスーパーマーケットではやってないよ、そんなこと!」

鈴木:「そりゃ、木村君が日頃の行いが悪いからだよ」

木村:「……」

  四季のイベントを肌で感じたいと考えているお客さまは結構いると思います。このスーパーマーケットのように生活催事に敏感に対応する店舗は地域の中で大切にされる。なぜ売れなくなったかを生活者目線でリサーチし、生活者の困り事を解消支援する店舗は繁盛しています。

『みどりの窓口』の顧客対応、お客さまの困り事を先取り

鈴木:「この前、東京駅のみどりの窓口でJRらしからぬ、いい対応を体験したよ」

木村:「へえ、JRの悪口ならいっぱいあるけど、いい対応なんて珍しいじゃないか!」

鈴木:「そうなんだ。僕もびっくりして、非常にうれしかった」

木村:「鈴木君がそれだけ喜んでいるところを見ると、その窓口は若い女性だったでしょ?」

鈴木:「何で分かるの? 不思議だな……、その時、東海道新幹線に乗って新大阪までの切符を買おうとみどりの窓口へ行った。混んでいて嫌な気分になっていたんだ」

木村:「鈴木君のことだから、並んでいる最中から、その若い女性スタッフに当たればいいなと思いつつ待ったのでしょ?」

鈴木:「うん、運よくその若い女性スタッフのいたところから、『大変お待たせしました。こちらへどうぞ』の声。新大阪までの指定席購入を申し出ると『それでは、この時間帯は太陽の日差しが眩しい時間帯なので、逆側の席をお取りしますね』の一言」

木村:「えっ、そんなこと言われたことないよ」

鈴木:「確かに夏場の暑い日だったけど、そこまで思いが及ばないから、一瞬キョトンとしていると『この時間ですとこちら側が快適だと思います』と続いた」

木村:「そうなんだよね。新幹線って座席についてから、日差しが眩しくて失敗したと思うんだ」

鈴木:「そうだろ! だから、笑顔で切符をくれるこの若い女性スタッフに声を掛けずにいられなかった。ありがとう。よくそこまで気がつくね。いい仕事しているねって。そうしたら『いいえ、ただこの仕事は楽しくて、大好きなだけなんです』と返ってきた」

木村:「若いのに、プロだね。その女性」

鈴木:「顧客の困り事を見通す力にプロを感じる」

木村:「ところで、その女性! かわいかった? 東京駅のどのみどりの窓口?」

鈴木:「……」

 この女性の対応にはプロを感じます。顧客の困り事を想像する力と高いレベルでの労働意欲を兼ね備えている彼女は年齢に関係なく、プロである。この女性の対応は誰か別の顧客に要望されたことがキッカケかもしれないし、過去の自分が経験した困り事かもしれない。それを自分の対応に取り入れ、お客さまのために反映して、実行に移す行為はまさに顧客対応のプロです。

七五三、うちの娘は売れ残り?

鈴木:「今年、下の娘が七五三だったんだ」

木村:「へえ、まだそんな小さい子供がいたんだ。おめでとう」

鈴木:「七五三は通常、11月15日と決まっているでしょ。でも仕事が忙しくて、11月の最終の日曜日にお参りに行くことになった」

木村:「そうだね。うちも長男、次男とも11月の下旬に神社へ行った記憶がある」

鈴木:「それで、お参りが済んだ後、近くのショッピングセンターで食事でもしようと車で向かった。食事が終わってショッピングで店舗エリアにいったんだよ。そうしたら、七五三の千歳飴が値引きされて売られている。5割引きだったよ」

木村:「えっ、縁起ものの千歳飴を値引きしているの?」

鈴木:「何か、自分の娘が値引き販売されているようで、すごい腹が立った」

木村:「ほんと、日本の神事を知らない店舗が多いよね。また、神事を杓子定規に捉えて七五三=11月15日と捉えて設定しているから。本当はお客さまの気持ちとしては七五三=11月いっぱいOKなんだけど。」

鈴木:「ほんと、最近の商人は生活者のこと考えていないよね!」