『仮面病棟』実写映画化 - 坂口健太郎×永野芽郁にインタビュー、“謎解き”ノンストップ脱出ミステリー
映画『仮面病棟』が、2020年3月6日(金)に公開。坂口健太郎×永野芽郁が共演。
“現役医師”が病院を舞台に描く、ノンストップ脱出ミステリー
原作は、作家・知念実希人による同名小説。現役医師でもある知念ならではの精巧で緻密な病院ミステリーは、今回自身初の映画化となる。
その⽇、病院はピエロの仮面をつけた凶悪犯に占拠された。重い鉄格子で閉ざされ、危険な密室と化した病院に閉じ込められたのは、⼀夜限りの当直医の速⽔と凶悪犯に撃たれた⼥⼦⼤⽣の瞳。密室と化した病院から脱出を試みる2⼈は、次々と不可解な謎に遭遇する。
登場人物(キャスト)紹介
坂口健太郎×永野芽郁が共演
映画でメインキャラクターを演じるのは、今を時めく人気俳優。『今夜、ロマンス劇場で』『劇場版 ファイナルファンタジー XIV 光のお父さん』の坂口健太郎が単独初主演に挑むほか、ヒロインには『君は月夜に光り輝く』の永野芽郁が抜擢されている。
速水秀悟(坂口健太郎)
主人公の医師。当直を変わったことから事件に巻き込まれる。凶悪犯に占拠された危険な病院から、脱出を試みる。
川崎瞳(永野芽郁)
凶悪犯に撃たれ傷を負った女子大生。医師・速水に助けられ、共に病院からの生還を図る。
ピエロの仮面の凶悪犯
ピエロの仮面を被った謎の凶悪犯。なぜ、自ら撃った瞳の治療を要求し、病院を占拠したのかは謎。
敵か味方か?!謎に包まれた病院職員
凶悪犯に拘束された病院職員役には、高嶋政伸や内田理央といった面々が揃う。聖職者のはずなのに銃⼝を向ける院長や、ひそひそと耳打ちをする看護師…。怪しく危険な病院の謎を深めていく彼らの正体とは一体…?
田所院長(高嶋政伸):警察への通報を頑なに拒む
佐々木香(内田理央):院長と共に何かをひた隠す怪しい看護師
東野良子(江口のりこ):佐々木とともに勤務する看護師
小堺司(大谷亮平):事件当日に突如、速水に当直医の担当変更を依頼した医師
坂口健太郎×永野芽郁にインタビュー
『仮面病棟』では、『俺物語!!』以来5年ぶりの共演となった坂口健太郎と永野芽郁。今回は“ノンストップ脱出ミステリー”ということもあり、脱出に向けてどんどん謎を解き、犯人を追い詰めるような感覚で作品を見てもらえたらと、ともに演技に臨んだという。
■作品への第一印象はいかがでしたか。
坂口:“ハラハラ”、“ドキドキ”するような物語で、とてもスピード感と臨場感のある作品だなと感じました。台本は、一気読みと言っていいほど、あっと言う間に最後まで読んでしまいました。このエネルギーを映像でうまく伝えることができれば、きっと面白い作品になるだろうなとも思いました。
永野:私も坂口さんと同じです。原作を読んで結末を知った上で、映画の台本を読んでも“ハラハラ”“ドキドキ”する感覚がずっとありました。どちらも登場人物と一緒に謎を解いていくような感覚でした。同時にそれは、私が演じる上でどうしたらいいか、ということにも繋がっていきました。
物語の登場人物になって、この私が感じた感覚を無くさないようにするために、瞳をどう演じたらいいだろうって。これは、決して悪いプレッシャーではなくて、この作品に挑む上でのいい意味でのプレッシャーになったと思います。
■坂口さんは、どのようにして速水の人物像を固めていきましたか。
坂口:“仮面”を被っている病院で、何が“真実”なのかを知らないのは、病院関係者の中で一夜限りの当直医として来た速水だけ。逆に言えば、速水にとっては、自分の目の前で起きていることだけが、常に“真実”です。
だから、「ここで速水がどのように動くべきか」というのは深く考えずに、現場で“今”感じることをとにかく大切にしていました。そして、物語の中で少しずつ現れる速水の変化を出していけたらと。
■速水の感情の変化とは、具体的にどのような部分でしょうか。
坂口:愛する人を亡くし、トラウマを抱えたままの速水の中にあったヒロイズムが沸き起こり、瞳を守ることに徹していくことです。台本を読んだ段階だと、明確なポイントを見つけるのが難しかったのですが、現場に入り、皆さんとシーンを重ねることで、速水の転機を掴めていったような気がします。
それから、原作者である知念さんからの言葉も大きなヒントになりました。
■知念さんからは、どのような言葉があったのでしょうか。
坂口:知念さんが現場にいらしたとき、「医者ならではの感覚かもしれないけど、手術をして、曲がりなりにも助けたというのは、とても大きいことで、自分にとってただの患者さんではない、近い存在になりうる」ということを話されていました。
瞳を守りたいという想いが強くなる、速水の感情の変化を考えた時、どうしても腑に落ちない部分があった僕にとって、この言葉は大きかったですね。知念さんだけの感覚かもしれませんが、瞳へのベクトルがどうしてこんな風に変わったのか、手術をしたくないとさえ考えていた速水がこれほどまでに瞳に感情を向ける理由はなんなのか、という疑問を解消してくれました。
■永野さん演じる瞳は、坂口さん演じる速水に助けられるだけではない頼もしさもありつつ、何となく謎めいたキャラクターですね。
永野:はい。私の演じた瞳は、純粋な顔をしながらも、どこか謎を秘めた女の子。色んな顔を持っているような雰囲気を出せたらなと思っていました。
そのために、“瞳の今”をずっと考えていました。ストーリーをすべて知った上で、どんな風に演じれば“瞳の今”が謎解きの伏線になるかを。
いろんな顔を持っていても、同じ人間なわけだから、芯の部分を変えてはいけない中で、瞳の本当の感情を探っていました。
坂口:瞳は、より多角的に人物像を見ないといけない役だろうなと、永野さんが演じているのを見て、僕も感じていました。
■坂口さんは、速水を演じる上で、他にはない難しさを感じたことは?
坂口:違和感を持たれないよう、シーンを成立させることですね。
■シーンを成立させること、とは具体的にどのようなことですか?
坂口:台本を読んで事前に予想していたことと違うケースがあったり、逆に整合性が取れたりするのが『仮面病棟』の撮影でした。それゆえに言葉や動き、そして物語に散りばめられている伏線が本当に違和感なく繋がっていくのかと思う部分があって。
どうして田所院長がこの言葉を発したのだろう?とか、なぜ速水はこう動くのだろう?とか。映像で繋げていったら違和感がないのかもしれないのですが、演じているときは、どうしても手探りな部分がありました。とにかく見てくださる方たちに違和感を持たれないためのシーンを成立させようと意識しました。
永野:瞳は、謎が多い分、2面性のようなものがあります。坂口さんの「シーンを成立させること」という言葉を借りるなら、2面性がある中で、今のシーンを成立させるにはどの感情が瞳にとって正しいものなのか、を考えることが多かったですね。
■“違和感ないシーンの成立”に拘るのは、『仮面病棟』が観客と一緒に謎を解いていくようなミステリーだからでしょうか?
坂口:もちろんそうですが、『仮面病棟』という作品について最初に感じたスピード感や臨場感を失いたくなかったというのが1番かもしれません。“ノンストップ”の部分ですね。映像化する上で難しいことではありましたが、それが『仮面病棟』の面白さですから。
■最後に、『仮面病棟』は、『俺物語!!』以来、久しぶりの共演となりました。約5年ぶりの共演は、いかがでしたか?
永野:5年間まったく会ってなかったわけではなかったので、これといって変化もなく……あ、私は成人しました!(笑)
坂口:そうだ!成人しました!(笑)。
というのは冗談で……、永野さんは年齢だけの変化ではなかったと思います。僕が変わったねって言うのも変かもしれませんが、現場を一緒につくる中で、永野さんの頼もしさが上澄みされていて、僕も安心感を持って臨めました。今回の撮影は病院に籠りきりでの撮影だったので、正直カオスな感じもあって…(苦笑)。だから、時には「このシーン大変だね」とちょっとした愚痴もこぼし合える永野さんとの共演でよかったです。
永野:そんな風におっしゃってもらえて嬉しいです。私も、今回の撮影は本当に大変だったので、素の自分で話せる坂口さんがいて下さって、よかったなと思います。坂口さんがいたから、演じるのが難しかった瞳役も乗り切ることができました。
監督に『屍人荘の殺人』の木村ひさし
監督は、映画『屍人荘の殺人』の公開を控える木村ひさしが担当。ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士-」シリーズなど、数々のサスペンスミステリーを手掛けてきた木村が、人気小説をどのように映像化するのか。今後のアップデート情報にも是非注目してほしい。
UVERworldが主題歌を担当
主題歌を手掛けるのは、人気ロックバンドのUVERworld。本作の為に描き下ろした楽曲「AS ONE」で映画「仮⾯病棟」で登場人物に“次々と押し寄せる<謎>と“ノンストップ脱出ミステリー の疾⾛感”をさらに加速させる。
なおボーカルの TAKUYA∞は、「⾳楽を⽿にした⼈が⽣きる世界の中で、ある種の勢いが⾝体中に充満するような楽曲に 仕上がっています。映画はもちろんのこと、楽曲も楽しみにしていてください。」とコメントを残している。
【詳細】
映画『仮面病棟』
公開日:2020年3月6日(金) 全国公開
監督:木村ひさし
キャスト:坂口健太郎、永野芽郁、内田理央、江口のりこ、大谷亮平、高嶋政伸
原作:知念実希人「仮面病棟」(実業之日本社文庫)
配給:ワーナー・ブラザース映画
【写真付きで読む】『仮面病棟』実写映画化 - 坂口健太郎×永野芽郁にインタビュー、“謎解き”ノンストップ脱出ミステリー