船内で同僚16人殺害か 北朝鮮人漁師を強制送還=韓国

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韓国は7日、日本海上の漁船で発見、拘束した北朝鮮人漁師2人について、船内で同僚の乗組員16人を殺害した疑いがあるとして強制送還したと発表した。

イカ釣り漁船に乗った北朝鮮人漁師2人は2日、海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線を越え、韓国へ向かって航行していた。

韓国当局がそれを発見。韓国海軍が漁船の拿捕(だほ)に乗り出したが、2人を拘束するまでに2日を要した。

1人ずつ殺害

韓国の聯合ニュースは韓国当局の話として、漁師2人は別の男と共に、先月下旬に船長を殺害したと自供したと報じた。過酷な扱いを受けていたのが理由という。

その後3人は、抗議するほかの乗組員を1人ずつ殺害し、遺体を海に投げ捨てた。

3人は当初、北朝鮮へと戻った。しかし1人が港で地元警察に拘束されたため、残りの2人は漁船で韓国へと逃れようとしたという。

犯罪者として強制送還

韓国政府は通常、脱北者を受け入れているが、今回の場合は、2人が韓国の安全保障を脅かすと判断。脱北者ではなく犯罪者として扱い、強制送還した。

韓国統一省はBBCに対し、「2人の亡命理由が信用できず」、「重大な犯罪者」を韓国国内に留めるわけにはいかないと判断したと述べた。

20代の漁師2人の身柄は、南北軍事境界線上の板門店で北朝鮮側へと引き渡されたという。

韓国が板門店で北朝鮮人を強制送還したのは今回が初めて。南北は身柄引き渡し協定を結んでいない。

朝鮮半島での亡命者は通常、閉ざされた独裁国家から、民主的でもっと裕福な韓国へと逃れようとする北朝鮮国民であることが多い。

こうした脱北は非常に危険で、過去には銃弾が飛び交う中、北朝鮮兵士が徒歩で軍事境界線を越えたこともある。

韓国統一省のデータによると、2017年に韓国へ逃れた北朝鮮人の数は1127人に上る。

脱北者は、韓国の国家情報院による取り調べを受け、政府が運営する再教育施設で過ごす。そしてようやく、社会に出ることとなる。

北朝鮮人のほとんどは、約1400キロも国境を接する中国を経由して亡命する。厳重な警備が敷かれた南北軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)よりも越境しやすいからだ。

一方、中国は脱北者を難民ではなく不法移民とみなしており、強制送還することが多い。

(英語記事 N Korean fishermen 'killed 16 colleagues' on boat