MF山内翔(神戸U-18)らU-17日本代表がラウンド16のメキシコ戦に向けて調整

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 MF山内翔(神戸U-18)は静かに燃えていた。U-17W杯第3戦、セネガルとの一戦で初出場初先発。出番がなくとも「出ればやれると思っている」と強気に語っていた男は、有言実行のパフォーマンスで1-0での快勝劇を支えてみせた。

「自分は攻撃が武器の選手だと思われている」と自身が言うように、正確なボールコントロールや鋭いパスワーク、あるいはダイナミックな攻め上がりに特徴を持つセントラルMFである。ただ、「守れない選手だと思われたくない」とも言うように、この代表の結成当初に比べると、守備面でも長足の進歩を遂げてきた選手だ。体を張ってボールを奪う強さとスキル、気の利いた位置取りから狙うインターセプトなど、弱みとされた部分を磨いてきた自負があった。

 セネガル戦はまさにそれが問われた90分間だった。「自分も上がりたい気持ちはあるんですけど、隣の人がすぐ前に行っちゃうので」と冗談めかして言ったように、ボランチでコンビを組んだMF藤田譲瑠チマ(東京Vユース)の持ち味である攻撃参加をサポートし、バランスを崩さないためのポジショニングに腐心した。その上で「ボールを前進させるところはできていたと思う」と振り返ったように、相手の間でボールを引き出して受ける部分を含めて、日本のポゼッションプレーの質を向上させることに成功していた。黒子でいいという割り切りとは少し違った、神戸U-18昇格後からの日々で培ってきた新しい“山内らしさ”が攻守に表現された形だ。

 悔しい思いをしながらトレーニングに対する姿勢は欠かさず、自己管理も怠らずに万全の状態でピッチに立った。個々の能力に秀でるセネガルに対しても体を張って戦えたのは、そうした積み重ねがあったからこそ。気持ちは当然前向きだ。

「2試合出られなかったけれど、でも初めて出た試合であれだけできるのだから、次の試合はもっとやれると思っています」と言って胸を張る。メキシコとのラウンド16に向けては「守備はもちろんですけど、攻撃でも見せられるようにしたい」と、静かに燃えている。

(取材・文 川端暁彦)