【衝撃事件の核心】ネットの『闇バイト』に注意 犯罪に加担、抜けられずトラブルも

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 会員制交流サイト(SNS)などで高額報酬をうたい、違法行為に加担させる「闇バイト」に応募する少年らが後を絶たない。

 中でも特殊詐欺で現金を引き出したり、キャッシュカードを受け取ったりする「受け子」に応募する少年が多く、摘発されたり、脅されてやめられなくなったりするケースもある。今年夏には、闇バイトに応募した少年が不良集団「半グレ」グループに監禁される事件も発生。高額報酬につられ、軽い気持ちでアルバイトに応募した末に待ち受けるのは、人生がめちゃくちゃになるリスクだ。

募集主は半グレ

 大阪府内に住む少年(19)が、SNSで見つけた高額報酬をうたうアルバイトに応募したのは7月。特殊詐欺の受け子など違法な仕事内容だとは予想していたが、それほど危険な行為をすることはないだろうと高をくくっていた。

 ところが、呼び出し先に向かった少年の前に現れたのは半グレグループの男ら。「泥棒せえ」などの指示を拒否した少年は、男らに車で連れ回された後、大阪市内のマンションに監禁。ドライバーのようなもので左足を突き刺され、全治約10日間のけがをした上、自身の軽乗用車も奪われた。

 少年はいったん解放された隙に大阪府警に相談。府警は10月、監禁致傷や強盗容疑で男らを逮捕した。

高額報酬に潜む危険

 この少年のように、楽に小遣い稼ぎをしようと考え、SNSで応募し、違法行為に手を染めて逮捕されるといったケースが相次いでいる。

 特に目立つのは特殊詐欺の受け子だ。実際に現金を受け取るなどするため、防犯カメラに写ったり、警戒中の警察官に見つかったりするケースが多い。

 府警によると、今年に入り、府内で窃盗や詐欺容疑などで逮捕された受け子は9月末までに135人、昨年同期比で82人増えた。うち20歳未満は56人で、同32人増となっている。

 府警によると、摘発した少年らの大半がツイッターを使用。検索したい言葉の先頭に「#」をつけるハッシュタグ機能で「#裏バイト」「#受け出し」「#高収入」などと検索し、バイト募集を見つけるケースが多いという。

 実際にツイッターで検索してみると、検索結果に表示されるのは「全国各地で受け出しの人材募集しております」などの投稿。一定時間が経過すると履歴が消去され、証拠が残らないSNSのアプリ「テレグラム」の使用や身分証の提示が必須条件として記されている。

 府警は受け子を摘発した際、詐欺グループからのメッセージも押収しており、顔写真付きの身分証や自身を撮影した画像、家族の名前や現住所などが要求されていた。現金の持ち逃げなどを防ぐのが目的とみられ、ツイッターでは「受け出し飛ばれました」などの投稿とともに、報復として受け子に応募したとみられる人物の身分証や写真が公開されているものもあった。

 摘発した少年らは府警に「バイトをやめたくても家に行くと脅されたりするのでやめられなかった」と説明しており、一度手を染めると抜けられなくなる実態が浮かび上がる。

迫られる対策

 気軽に応募できるため、危険性を理解せずに手を出す少年は少なくない。大阪府警では受け子に応募するのを防ぐための対策を進めている。

 手段の一つがツイッターだ。大阪府警はツイッターのアカウントを運用し「#受け子」「#闇バイト」などとつけて、アルバイトを探そうとする少年らの目にとまるようメッセージを定期的に投稿。10月には、大阪アニメーションスクール専門学校(大阪市北区)が制作した受け子のアルバイトの危険性を描いた漫画を投稿するなど、分かりやすい説明を心がけている。

 昨年6月ごろからは中学や高校、大学で、警察官が特殊詐欺に加担しないよう指導する授業も実施。「簡単な高額バイトに加担するとやめられなくなる」と注意を呼びかけている。

 府警幹部は「一度手を出すと、逮捕されるまで抜けられなくなり人生もめちゃくちゃになる。犯罪行為だと認識し、軽い気持ちで応募しないように」と呼びかけている。