喜美子(戸田恵梨香)の働く大阪の荒木荘に、お父ちゃん川原常治(北村一輝)から、電話がかかってきた。お母ちゃんマツ(富田靖子)が倒れたというのだ。電話の向うで、「すぐ帰ってこい!」と怒鳴っている。

荒木荘の荒木さだ(羽野晶紀)と田中雄太郎(木本武宏)に「こっちのことはええから、キミちゃんは、お母はんのことだけ心配すればよし。すぐ帰りッ」とせかされて、汽車に飛び乗った。

母ちゃんの病気は喜美子を信楽に連れ戻すためのウソだった

喜美子が信楽に到着するころになると、常治が急にそわそわしはじめた。「お前が倒れたんやから、はよ寝んか」などとマツに言う。「なんで、うちが寝なあかんの」とマツは怪訝な顔をしている。「おまが倒れたんや」「倒れてへんで?」

マツが倒れたというのは、喜美子を信楽に帰ってこさせるために常治がついた嘘だった。

信楽に着いた喜美子は、足早に家に向かった。家には3年前になかったオート三輪があり、妹の直子(桜庭ななみ)と百合子(住田萌乃)が迎えた。「百合子、可愛らしゅうなったな。お母ちゃんは大丈夫か」

茶の間に常治がいた。ただ、お母ちゃんが病気だというのに、妙に落ち着き払っているのを不思議に思った。そして、突然、切り出した。「もう大阪には戻らんでええ。荒木荘のさださん宛に電報を打っておいた。あらためて詫びの電話もしとくさかい」

急に思いもしないことを言い出す常治に、喜美子は困惑していると、マツが出てくる。「あんたを帰らすため嘘ついたんやて。うちに布団で寝てるフリせえて。ごめんなあ」

喜美子は怒るより先にほっとする。そして父親をに向かっていい放つ。「うち、明日には大阪戻るで」

(NHK総合あさ8時)