【ワシントン時事】米連邦政府の債務残高が23兆ドル(約2500兆円)の節目を超え、過去最高を更新したことが1日、明らかになった。

 トランプ政権発足後、大型減税や歳出拡大で国債発行が急増。22兆ドルを突破した2月からわずか8カ月で借金が1兆ドル膨張した。

 米財務省が1日発表した10月31日時点の財政状況によれば、債務残高は23兆84億1000万ドルだった。

 トランプ政権と与党共和党は2017年、景気が拡大する中で大型減税を実現。さらに国防費やメキシコ国境の壁建設費などの歳出を増やした。与野党は20年度と21年度の歳出を計3200億ドル積み増すことで合意しており、国債発行はさらに増える見通しだ。

 連邦政府の債務については、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が「持続不可能」などと、懸念を表明。景気悪化の際に財政出動余力がなくなったり、金利上昇で利払い負担が増えたりするリスクを警告している。

 19年度の財政赤字は9844億ドルと7年ぶりの高水準に悪化。歳出拡大が続く20年度は1兆ドル超が確実視されている。だが「経済成長による税収拡大で、大型減税による減収分を補える」(ムニューシン財務長官)と主張する政権に、財政再建に取り組む姿勢は見えない。