秋のGIシリーズがひと休みとなる今週、関西ではGIIIみやこS(11月3日/京都・ダート1800m)が行なわれる。同レースは、1カ月後に行なわれるGIチャンピオンズC(12月1日/中京・ダート1800m)の重要なステップレースでもあり、勝ち馬には優先出走権が与えられる。

 さて、例年であれば、超一線級の馬は、同時期に開催される地方交流重賞のJBCクラシック(ダート2000m)に向かうことが多いが、今年はやや特殊なコース形態の浦和競馬場が舞台とあって、それを嫌った陣営も少なくなかったようだ。

 その分、こちらに超一線級の馬が回ってきた。その1頭が、GIフェブラリーS(2月17日/東京・ダート1600m)の覇者インティ(牡5歳)だ。前走は、地方交流重賞の帝王賞(6月26日/大井・ダート2000m)で6着に敗れたが、実績はここでは断然の存在と言える。スポーツ報知の坂本達洋記者もこう語る。

「前走は、地方馬のマークがきつく、2番手からの厳しい競馬でした。さらに、初の2000m戦で少し距離が長かったなど、はっきりとした敗因がいくつか挙げられます。しかし今回は、2戦2勝の京都コース。この舞台は直線が平坦で、前が有利なスピード勝負になりやすく、あまり不安はないと思います」

 ただ、ひとつ気になる点がある。他馬とは2坩幣紊虜垢ある斤量59圓鯒愽蕕Δ海箸澄2甬遑顕鷙圓覆錣譴燭澆笋械咾任癲斤量59圓能仭した馬は延べ2頭いるが、1頭は3着止まり。もう1頭は馬群に沈んでいる。

 また、斤量58圓稜呂任癲過去に勝ったことがあるのは1頭のみ。インティ自身、斤量57圓泙任靴経験していないこともあって、今回未知なる斤量を背負わされることは、やはり大きな不安材料となる。

 とすれば、付け入る隙はゼロではない。前出の坂本記者も、その可能性がある1頭として、まずはノーヴァレンダ(牡3歳)を穴馬候補に挙げた。

「前を行く有力馬をマークして運ぶノーヴァレンダにとって、斤量54圓最後に生きてくると思います。ダート路線は息の長い馬が多く、勢力図が変わりにくいのですが、それを変えられるのが、新興勢力。そういう意味でも、3歳馬の伸びしろに注目しています。

 ノーヴァレンダは、2歳時には地方交流重賞の全日本2歳優駿(川崎・ダート1600m)を制して、世代のトップに輝いた実績の持ち主です。初めて古馬と対戦した前走の地方交流重賞・白山大賞典(10月1日/金沢・ダート2100m)では、好位の2番手を追走。うまく流れに乗っていたのですが、早めに逃げ馬が潰れてしまったため、直線の入り口で先頭に立って、目標とされてしまいました。おかげで、3着に屈しましたが、勝ったグリムとはコンマ2秒差。地力の高さは十分に示しました。今回、距離が短縮されることもプラスに働くのではないでしょうか」

 坂本記者はもう1頭、インティらが作るハイペースの展開面を想定して、キングズガード(牡8歳)の追い込みに期待する。

「キングズガードは、ここ最近は主に1200〜1400mの距離を使ってきましたが、久しぶりに距離を伸ばした前走のGIIIシリウスS(9月28日/阪神・ダート2000m)では、非常に見どころのある内容の競馬を披露。3コーナー過ぎからスパートし、直線で追い上げてコンマ3秒差の5着と善戦しました。

 短距離戦に比べて、追走が楽になったこともあるでしょうし、道中で動いていけたことを考えると、今度の京都コースでもその点は好影響をもたらすでしょう。何より、忘れてはいけないのは、2年前(2017年)のこのレースでも3着と好走していること。前が激しくやり合えば、さらなる浮上があってもおかしくありません」

 翻(ひるがえ)って、デイリースポーツの大西修平記者は、近走好調の2頭を推奨する。


みやこSでの大駆けが期待されるアドマイヤビクター

「1頭は、アドマイヤビクター(牡4歳)です。7カ月以上の休み明けとなった前走、3勝クラスの竹田城S(9月29日/阪神・ダート2000m)で見せた、好位から力強く伸びた勝ちっぷりが鮮やかでした。歩様や体質の問題で長く休養した時期もありましたが、ここに来て、しっかりと成長してきました。

 以前は逃げたほうが持ち味の生きるタイプでしたが、今は好位でも力を出せるようになり、競馬の幅が広がりました。京都は初めてになりますが、先行力もあり、自身のスピードが生きる舞台という意味では、プラスのほうが大きいと思います。重賞の今回、相手は強化されますが、今の充実ぶりなら、十分に通用すると見ています」

 大西記者が推すもう1頭は、重賞とオープン特別に出走した直近の5戦で2勝、2着1回、3着2回と、安定した成績を残しているヴェンジェンス(牡6歳)だ。前走では、距離を伸ばして挑んだオープン特別の太秦S(10月12日/京都・ダート1800m)で、豪快な追い込みを見せて2着に入っている。

「前走は初の1800m戦でしたが、中団からしっかりと脚を伸ばして2着。この距離でも戦える力を証明して見せました。他馬より重い58圓箸いΧ堽未鯒愽蕕辰討い燭海箸眛Г泙┐譴弌∩蠹評価できる内容だったと思います。

 前走はおよそ3カ月の休み明け。主戦の幸英明騎手が『休み明けよりも、一度使ったほうがいいタイプ』と話しており、今回は前走以上の状態で臨めそうです。斤量が56圓覆里皀廛薀后9グ未任癲控えても競馬ができる自在性が武器で、流れを見ながらレースを組み立てられるのは、大きな強みです。

 全6勝を幸騎手で挙げているように、鞍上が完全に手の内に入れているのも頼もしい限り。道中、リズムよく運んで、余力十分で直線を迎えることができれば、間違いなく勝ち負けに加わってくるはずです」 下半期の「ダート王」を決めるチャンピオンズCの前哨戦。大目標が先にあることを思えば、有力馬が取りこぼすことがあっても不思議ではない。ならば、ここに挙げた4頭の一発に期待してみるのも悪くない。