1次予選からチームの中心選手の一人だったMF横川旦陽(湘南U-18)

写真拡大

「燃えてますよ!」

 U-17日本代表MF横川旦陽(湘南U-18)はそう言って笑った。

 U-17W杯、セネガルとの第3戦へ向けて森山佳郎監督はここまで出番のなかった選手たちにチャンスを与えることを明言。横川はその言葉に発奮しているわけだ。

 1次予選からチームの中心選手の一人であり、昨年の最終予選も陰のMVP級の働きを見せてきた選手である。ただ、今季は負傷の影響もあって出遅れてしまい、その間にMF藤田譲瑠チマ(東京Vユース)、そして同じ湘南U-18の田中聡というボランチの新戦力が台頭。ポジションを失う形で本大会を迎えることとなり、ここまで1分も出場機会を得られていない。

「当たり前のように試合に出ていたというか、湘南でもここでもずっと試合に出ていたので、ここでそういう経験ができているんだとプラスに捉えようと思ってやっています。でも、バスの中とかで悔しい気持ちが湧いてくることもあって……」

 もちろん、トレーニングでそうした態度を出すようなことはなかったし、フォア・ザ・チームでサポート役に徹してきた。ただ、現在の状態に納得しているわけではない。

「(田中)聡がやっているようなボール奪取やハードワークするところは自分も出せると思っているし、負けたくない気持ちはあります。もしも出場できたらアシストもしたいし、ミドルシュートもどんどん狙っていきたい」

 今大会は田中に加えて、湘南加入内定のFW若月大和(桐生一高)、DF畑大雅(市立船橋高)も印象的なプレーを続けている。「“ベルマーレ勢”の4人中3人が出ていて、自分だけが出られていないのは本当に悔しかった」と、セネガル戦に向けて意気込みを新たにしている。

 横川にとってみると、セネガル戦というのもモチベーションをかき立てられる材料の一つ。1年余り前のJFAインターナショナルドリームカップにおいて完敗した相手だからだ。

「セネガルにやり返したい気持ちはもちろんあります。あの試合は『届かないだろう』というところで足が伸びてきてボールを奪われてしまったり、パスが通らなかったりしたけど、そのイメージはあるので」

 悔しい敗戦の記憶とここまで2試合で溜まった鬱憤を晴らす。セネガルとの一戦に向けて、横川はその牙を静かに研いでいる。

(取材・文 川端暁彦)