アメリカ戦の翌日練習に臨んだGK野澤大志ブランドン(FC東京U-18)

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 セネガルとの第3戦(日本時間3日午前8時)に向けて、U-17日本代表・森山佳郎監督はこれまで出番の少なかった選手たちにチャンスを与えることを明言した。控え組中心に行った第2戦翌日のトレーニングでも、選手たちには「お前らの番だ」と呼び掛け、奮起を促した。

 まだ誰が出るかが発表されたわけではないが、ここまで悔しい気持ちを貯め込んでいた選手にしてみると、気持ち昂ぶるものがあるのが当然のシチュエーションである。

「自分が試合に出たい気持ちはもちろんありましたけど、チーム一丸になることが大事だったので」

 GK野澤大志ブランドン(FC東京U-18)はここまでの心境をそう表現する。第3戦でGKまで入れ替えるかは未知数だが、それでもチャンスはあるかもしれない。ならば燃えるものがあるのではないか。そう水を向けると、ちょっと違う答えが返ってきた。

「第1戦も第2戦も、実際に先発が発表されるまで自分が出るつもりで準備していたので、(準備のスタンスは)何も変わりません」

 もちろん練習の時点からGKの序列は見えるものだから、分かっていないわけではない。ただ、いつ出番があるかも分からず、いざ出番が巡ってきたときは大体が緊急事態というのがGKというポジション。試合に出そうかどうかで準備のスタンスを変えていては、その「いざ」に備えることはできないということだろう。思えば、昨年のアジア予選においても、そうしたスタンスで練習を重ねることで、野澤はGKの序列を覆したのだった。

 もちろん、ベンチから世界大会、そこで日本のゴールを預かったGK鈴木彩艶(浦和ユース)の姿を観ていて感じるものも大きかった。

「GKは手を使えるポジションですけど、試合全体から言えば、足でボールを扱う時間のほうが長い。だからビルドアップのところであれだけ(鈴木)彩艶が輝いているのを観て凄く刺激になったし、自分の課題を高い基準で突き付けられた」

 自分の課題は当然分かっていて、以前からことあるごとに「ビルドアップ」を自身の向上すべき点に挙げてもいた。そして実際に、代表招集当初と比べると見違えるほどにスキルアップもしている。ただ、まだまだ足りないことも痛感させられた形だ。

 とはいえ、193cmの超大型GKである野澤には足ではなく手を使ったプレーに関しては負けられないという思いもある。もしも出番が巡ってくるなら、得意と自負する「セービングとクロスへの対応」について自分の持っているモノを出し切る考えを秘めて、次の練習も「いつも通りに」臨むこととなる。

(取材・文 川端暁彦)