秋のGIシリーズはひと休み。今週関東では、GIIアルゼンチン共和国杯(11月3日/東京・芝2500m)が行なわれる。

 2500mの長丁場。ごまかしの利かない舞台とあって、比較的堅いレースと言える。実際、過去10年の結果を振り返ってみても、1〜3番人気が8勝し、3連単の配当が10万円を超えたことは1度しかない。

 ただし、その1度が”大荒れ”だった。2009年、11番人気のミヤビランベリが優勝し、2着に4番人気のアーネストリー、3着に10番人気のヒカルカザブエが入って、3連単は92万2600円という高配当となった。

 また、その他の年も、2010年のコスモヘレノス(3着/9番人気)、2011年のカワキタコマンド(3着/8番人気)、2013年のアスカクリチャン(1着/7番人気)、2017年のソールインパクト(2着/7番人気)、そして2018年のマコトガラハッド(3着/11番人気)など、伏兵馬が何度も馬券圏内(3着以内)に絡んできている。

 ならば、波乱の展開を期待して、穴狙いに徹するのも悪くない。ということで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで上位に食い込みそうな馬を探し出してみたい。

 過去の傾向から最初に着目したいのは、「格下の軽量馬」だ。

 ハンデ戦で行なわれるこの一戦は、人気薄の条件馬が軽ハンデを生かして台頭するケースがしばしば見られる。たとえば、先述したコスモヘレノスとソールインパクト、マコトガラハッドらがそうだ。

 コスモヘレノスは、1000万下(現2勝クラス)を勝ち上がったばかりだったが、斤量51kgの軽量を生かして3着に突っ込んできた。ソールインパクトとマコトガラハッドも、ともに1600万下(現3勝クラス)の身だった。それでも、ソールインパクトは53圈▲泪灰肇ラハッドは51圓箸いΨ撻魯鵐任鰺して、上位入線を果たした。

 さらに、2012年に6番人気で3着となったマイネルマークも同様だ。1600万下の身だったが、52kgの軽量と、直前に500万下(1勝クラス)、1000万下と連勝してきた勢いに乗って、格上挑戦となる重賞で奮闘した。

 そこで、今年も条件クラスの身で、軽ハンデとなる馬を狙いたい。候補となるのは、オジュウチョウサン(牡8歳)、トラストケンシン(牡4歳)、マコトガラハッド(せん6歳)だ。

 そのうち、アルゼンチン共和国杯はリピーターが少ないゆえ、マコトガラハッドは強く推せない。また、過去の格下の好走馬は皆、直前で1000万下を勝っているか、1600万下の前走で3着に以内に入っていることを考えると、オジュウチョウサンもオススメできない。残るは、トラストケンシンだ。

 トラストケンシンは、前走の3勝クラス・六社S(10月6日/東京・芝2400m)で2着と健闘。本番に近い舞台で、それも約3カ月半の休み明けながら、勝ち負けを演じたことは大きい。叩いた上積みを考えれば、かなり魅力的な存在と言える。さらに、前走の勝ち馬アフリカンゴールド(せん4歳)が、ここでも上位人気が予想されることを鑑みると、なおさら食指が動く。

 続いて、気になるのは、「重賞勝ちがありながら人気薄の馬」である。

 2009年に大波乱を生んだ勝ち馬ミヤビランベリは、そのいい例。同馬は、それまでに重賞3勝の実績があった。1年前となる2008年に、GIII七夕賞(福島・芝2000m)を制覇。2009年にも、GII目黒記念(東京・芝2500m)を勝って、七夕賞の連覇も遂げていた。

 にもかかわらず、11番人気という低評価だったのは、七夕賞で連覇を決めたあと、続くGII札幌記念(札幌・芝2000m)で14着と大敗。3番人気に推されながら、大きく人気を裏切ったことによって、人気が急落してしまった。

 2013年に7番人気で勝利を飾ったアスカクリチャンも、1年前の七夕賞を制していた。その後も、重賞戦線で奮闘していたが、なかなか勝ち切れない状況が続いて、ここでも人気を得られなかった。

 しかし、ミヤビランベリも、アスカクリチャンも、重賞馬の実力をここであらためて示した。

 そして、今年も同様の期待を匂わせる馬がいる。ウインテンダネス(牡6歳)である。


アルゼンチン共和国杯での一発が期待されるウインテンダネス

 そもそも今年の出走予定馬の中に、平場の重賞勝ち馬は2頭しかいない。もう1頭は、1番人気が予想されるルックトゥワイス(牡6歳)。一方、ウインテンダネスは昨年の目黒記念を制しているが、その後は精細を欠いており、今回も人気は見込めないだろう。

 とはいえ、昨年の目黒記念を勝ったあと、同じ舞台のアルゼンチン共和国杯でも4着と善戦。今年も、目黒記念では勝ったルックトゥワイスからコンマ7秒差の6着と大きくは負けていない。得意舞台での大駆けがあっても不思議ではない。

 最後に、当日の人気によって狙ってみたい馬がいる。それは、3番人気と4番人気の馬だ。

 実は、3番人気の馬はここ8年連続で3着以内に入っていて、4番人気の馬も過去10年で5回も2着となっているのだ。

 現状、どうなるかわからないが、その辺りの人気が予想されるノーブルマーズ(牡6歳)は、外せない1頭になる。

 同馬は、昨年の目黒記念で2着、GI宝塚記念(阪神・芝2200m)で3着に入った実績があり、その後もGIを含めた重賞でコンスタントに奮闘している。ただ、勝ち味に遅い分、1、2番人気を争うほどの存在ではなく、今回もその下の3、4番人気がいいところだろう。

 ここ2走も、GIII小倉記念(8月4日/小倉・芝2000m)で3着、GII京都大賞典(10月6日/京都・芝2400m)で4着と、安定した走りを見せているノーブルマーズ。今回のメンバーなら、馬券の軸に据えても面白い。 いよいよ次週からは、年末の有馬記念まで7週連続のGI開催となる(※12月28日のホープフルSを加えれば8週連続)。その資金作りのためにも、アルゼンチン共和国杯では、きっちり馬券をモノにしたい。その手助けを果たす馬が、もしかすると、ここに挙げた3頭の中にいるかもしれない。