守備の支柱の1本に成長したCB鈴木海音(磐田U-18)

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[10.30 U-17W杯GL第2節 日本0-0アメリカ]

 U-17W杯に参加中のU-17日本代表は、ここまで2試合連続無失点と、ディフェンス面で安定した結果を出している。大会前にも森山佳郎監督は「守備の部分は計算できるようになってきた」と手応えを語っていたが、それを裏付けるようなパフォーマンスだ。

 飛び級で二つの世界大会をすでに経験しているGK鈴木彩艶(浦和ユース)やJ2リーグにも出場している主将のDF半田陸(山形ユース)の存在感も際立っているが、もう一人無視できないのが半田とCBを組むDF鈴木海音(磐田U-18)だ。

 チーム結成当初から考えると、もしかすると一番成長している選手なのかもしれない。当初はやや非力な印象も否めず、守備にも隙が多かったが、アジア予選でのタフな戦いや、磐田U-18昇格後に高円宮杯プレミアリーグなどを通じて上の学年と競り合う中で逞しく成長を遂げている。アメリカ戦の前日練習ではタフに競り合いにいった結果、頭部から流血する騒動も起きているのだが、こうした競り合いからまったく逃げなくなったのもDFとしての大きな成長だ。

 また鈴木についてもう一つ忘れてはいけないのがビルドアップでの貢献度の高さ。この試合は隣のDF畑大雅(市立船橋高/湘南内定)へ斜めに通すパスが地味ながら効いていたし、全体にミスも少ない。世界大会でのハイプレッシャーの中でも繋ぎの仕事ができることはしっかり証明しつつある。

 もっとも、本人に話を聞くと、口から出てくるのは課題ばかりである。この試合も「カバーリングのところはできていた」とは話したものの、同時に「もっと前で潰せるようにならないといけない」と言う。「自分はフィジカルがそんなに強いわけではないので、相手より素早く前に出てボールを奪ったり、簡単に前を向かせないようにすることをやれるようにならないといけない」と言う。こうした向上心の強さも、成長を下支えしてきた要素だろう。

「失点ゼロで抑えられたのは良かったけれど、全員が連動してボールを奪いに行く形は作れていなかったし、クロスを簡単に上げられ過ぎていた。次の試合に向けてもっと良くしたい」

 守備の支柱の1本に成長した大型DFは、早くも次の試合を見据え、気持ちを切り替えていた。

(取材・文 川端暁彦)