参院文教科学委員会で所信を表明する萩生田光一文部科学相(中央)=29日午前、国会内

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 萩生田光一文部科学相ら閣僚の問題発言が相次いでいる。

 政治とカネの問題で菅原一秀前経済産業相が25日に辞任したばかりで、安倍政権の緩みを指摘する声もある。閣僚の新たな進退問題につながるような事態となれば、政権運営に影響するのは避けられず、政権は火消しに躍起だ。

 安倍晋三首相は29日、首相官邸で会った公明党の山口那津男代表に、「閣僚の発言でいろいろご心配を掛けている」とわび、「これから引き締めて真摯(しんし)に取り組んでいく」と伝えた。

 萩生田氏は24日のBS番組で、大学入試に導入される英語民間試験をめぐり、家庭環境によって不利になる受験生が出てくる可能性を問われ、「身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」と答えた。28日に「説明不足だった」と釈明したが、批判は収まらず、29日に撤回と謝罪に追い込まれた。

 28日の記者会見で萩生田氏を「適材適所」とかばった菅義偉官房長官も危機感を強めたとみられ、29日は「内閣のメンバー一人ひとりが自覚を持って国民の信頼を確保できるよう努めなければならない」と神妙に語った。

 河野太郎防衛相は28日のパーティーで「私はよく雨男と言われた。防衛相になって既に台風が三つ」と発言。災害に絡めて笑いを誘った形で、「不謹慎」と非難され、29日の参院外交防衛委員会で謝罪した。

 9月に初入閣した閣僚では、小泉進次郎環境相も気候変動問題への対応をめぐる「セクシーでなければならない」との発言が問題視された。北村誠吾地方創生担当相は、野党議員の国会質問が流出した問題で「責任を取る」とたんかを切った2日後に「必要な対応を取る趣旨」と修正した。

 野党は「撤回では済まない」(立憲民主党の安住淳国対委員長)として国会審議などを通じて萩生田氏らを追及し、首相の任命責任も厳しく問う方針だ。攻防の行方によっては政府・与党が描く審議日程に影響が及ぶ可能性も否定できない。

 2006年に発足した第1次安倍政権は政治とカネの問題や失言で閣僚の辞任が相次ぎ、参院選で大敗。1年で退陣となった。野党は今回も「辞任ドミノ」を狙う構えで、与党からは「(閣僚は)謙虚な姿勢が必要だ」(山口氏)と緩みをいさめる声が出ている。