「スタイリストに選ばれた」アウター

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コーディネートの要となるアウターは、ほかの服以上に慎重に選びたいもの。そこで、頼れるスタイリスト陣に取材を実施。ひととおり見つくした6名が推す、新調するなら「◯◯なコート」を大公開。選びのコツや注目の着方とともに聞き込みました。

 Selected 1 

「絵になるオーバーサイズを」


着るだけでさまになると全員が声をそろえたのは、丈・横幅ともにゆとりのある形。だらしなく見えない素材やカラーを教えてもらいました。

「レディに着られるノーカラー」



グレーシャギーノーカラーコート 170,000円+税/ebure ルーズな形ながら、ノーカラーでちゃんと女性らしさもあるっていうバランスが新鮮。(石関さん)

「濃ネイビーならシーンレス」



コート 79,000円+税/エイトン(デミルクス ビームス 新宿) 横幅があるので、下に着込めて重宝しそう。えりがないから中の服が引き立つ。(渡邉さん)

「ニットに緩急がつくハリ」



ベルトつき黒サテンフレアコート(11月展開予定) 69,000円+税/ENFOLD ハリ感と自然な光沢のある生地が珍しく、着るだけでしゃれて見える。(樋口さん)

「深いカーキがほかにない」



ダッフルコート 189,000円+税/アンスクリア(アマン) ジャストサイズだと子どもっぽく見えがちなダッフルこそ大きめのシルエット選びが正解。(岩田さん)

「暗くなりがちな冬服を変える」



ベルトつきコート 69,000円+税/アーチ ザ(シティショップ) 最近よく見るブルーグレーっぽい色。ブラウンやボルドーなど、秋の色とも似合いそう。(出口さん)

「女らしさがきわ立つ生地感」



ヘリンボーンコート 129,000円+税/ボブティック(ジャーナル スタンダード 表参道) やわらかい素材感で、着ると肩のラインがキレイに出ます。(高木さん)

 Selected 2 

「バランスのとりやすい短めも必見」


ロング丈が多いからこそ、短め丈を選ぶと鮮度がかなう。すべてを包み込むロングに劣らず、着まわし力の高いデザインって?

「+デニムでもラフすぎない」



白ボアジャケット 46,000円+税/TOMORROWLAND カジュアルな形&素材感ながら、白だとキレイめな感じもして、幅広い装いに使える。(出口さん)

「最近気になる四角いフォルム」



ダークネイビーショート丈コート 54,000円+税/ENFOLD 横幅の広いトップスがたくさん出ている今、この形はバランスがとりやすい。(渡邉さん)

「古着っぽい風合いが好み」



ブラウンムートン×ボアリバーシブルコート 260,000円+税/エブール フォー ロンハーマン(ロンハーマン) 茶系の服で上品にまとめるのもステキ。(石関さん)

「半端な丈がさまになる」



コート 75,000円+税/ELIN(クルーズ) ELINのアウターは形がキレイで、着ると感度が上がるものばかり。ロングが多い中、絶妙な半端丈が目を引く。(樋口さん)

「クラシカルな毛足の長さ」



ベージュモヘアビッグコート 180,000円+税/ebure エレガントなモヘアと、なんだか久しぶりな半端丈がお気に入り。黒ワンピの上にはおりたい。(岩田さん)

「脚長効果のある丈」



ボアジャケット 138,000円+税/エイチ ブランド(サザビーリーグ) ボリュームがあるから、タイトスカートなど細身のボトム合わせでも好バランス。(高木さん)

 Selected 3 

「黒と同じく使えるブラウン系」


ブラウンの人気が台頭している今シーズン。濃いブラウンに限らずキャメルやボルドーなど近い色も使い勝手がよいとの声が。

「ゆるいガウンが大人っぽい」



キャメルコート 49,000円+税/アルアバイル トレンドカラーとしても、黒と同様の引き締め役としても使える茶系はあると便利。さらっとはおれるガウンを白やベージュに合わせたい。(高木さん)

「幅のあるボルドーもいい」



ボルドーコート 139,000円+税/アンスクリア(アマン) 着こなしによって、紳士っぽくも淑女っぽくも振れるボルドーが優秀。一見メンズ風なこのコートも、前を開けて肩を抜くと女度が増す。(石関さん)

「理想どおりの古着っぽさ」



エコファーコート 27,000円+税/jakke(ジャック・オブ・オール・トレーズ) ジェーン・バーキン風のファーコートをずっと探してた! ボリュームがあるのに軽いところもお気に入り。(渡邉さん)

「メンズ風な装いが楽しめる」



ベルトつきコート 75,000円+税/ルーシャ(ウィム ガゼット ルミネ新宿店) レディなデザインもステキだけど、茶色ならではの渋さを生かして、おじさんみたいな形を試すのもアリ。(岩田さん)

 Selected 4 

「白っぽいカラーのコートが新鮮」


エレガントに仕上がる、ニュアンスカラーも今季は多いもよう。スタイリストが目をつけたのは、フェミニンな印象をまとえる白っぽい色。

「白×ギンガムが愛らしい」



コート 64,000円+税/Barbour BY ALEXACHUNG(バブアー 渋谷店) ベーシックなステンカラーコートに、チェックのワンポイントがかわいい。Aラインの形も相まって女度満点。(出口さん)

「パリっぽいチェスターを」



コート 140,000円+税/ATON(ATON AOYAMA) 白ってキレイめに傾きがちだから、Pコート風の形を選んでパリっぽくとり入れたい。黒タートルを中に仕込むとかわいいと思います。(渡邉さん)

「”ベージュと白の間”が簡単」



ベージュベルトつきコート 28,000円+税/BLACK BY MOUSSY(バロックジャパンリミテッド) 意外と白って派手なので、ベージュに近い色&カーデ感覚の気どらない形がオススメ。(樋口さん)

「秋色ボトムに抜けを出す」



インナーダウンつきコート 96,000円+税/カレンテージ(ブランドニュース) 強い色や暗い色をゆるめるなど。色のバランスを調整してくれる白。真っ白じゃないから、秋の色とも合う(石関さん)

STYLIST TALK ROOM


「あとあといい」アウター選びとは?


渡邉さん:

長くたくさん使いたいアウターを新調するときに必要なのは、手持ちのワードローブを知ること。

高木さん:

よく着るボトムの色や形によって、選ぶべきシルエットが変わってきますよね。あと、私は軽さを重要視しています。見た目でどれだけ惹かれたとしても、重いコートは基本的に買わない。長年着続けるものだから、ノンストレスで手軽に着られるものを探します。

樋口さん:Selected 1

で紹介したような長め丈のコートは、ラクだししゃれて見えるから変わらず好き。個人的にはすとんとしたシルエットが、よりシンプルに見えるという理由でオススメです。冬になるとどうしても重ね着が増えるので、中に着るものをじゃましないミニマルなデザインが使えると思うんです。

石関さん:

私もコートはベーシックなものに惹かれるな。長く着たいからこそ、シンプルで素材がいいものを選びたい。

岩田さん:

「大人のコート」には、それなりの高級感が欲しいですよね。ゆったりとしたフォルム、かつ落ち感のある素材なら、自然なクラス感を演出できます。

渡邉さん:

2着目を購入するなら、

Selected 3

で紹介したファーコートなど、個性のあるデザインを選びたいな。コートに遊び心を求めるときは、色か形のどちらかは定番を選ぶこと。

出口さん:

2着目だったら、目を引く色ものを試してみるのもいいと思います。冬の格好って黒に偏ったり重い印象になったりしがちなので、さし色として使えるものを1つ持っていると使えそう。ブラウンやグレーなど、秋冬らしいくすみ色と合うかどうかで考えれば、まちがいないと思います。

●GISELe STYLISTS●



YASUKO ISHIZEKI


創刊からGISELeを支え続ける敏腕スタイリスト。キレイめ×カジュアルなど、相反するテイストを掛け合せたスタイリングが得意。


KEIKO WATANABE


大人の気品や女性らしさをちりばめたスタイリングへの支持が高い。リアルにとり入れやすい着こなし提案も人気の理由。


KAORI HIGUCHI


GISELeの表紙のスタイリングを毎号担当。大人に似合うことをモットーに提案する、カジュアルなコーディネートにはファンが多数。


MAKIKO IWATA


多くの企画を担当する看板スタイリストのひとり。キレイめシンプルを得意とし、旬のキーワードを品よくとり入れて紹介してくれる。


NATSUKO DEGUCHI


小物やカラーでハズしや遊び心を加えた、カジュアルスタイルが定番。最近は、くすんだキレイ色に惹かれることが多いのだそう。


CHISATO TAKAGI


ヴィンテージ服やメンズアイテムにインスピレーションを得たセレクトで人気。キャッチィな色柄の使い方にも注目が集まる。